元スレ 全てのレス 2: ◆aAGpgHyonkae:2017/06/09(金) 21:15:16.60 :RghskiL0O 「ねえ、今日遊ばへん!?」 ────見上げると、大きな瞳を輝かせた女の子がいた。 少しの間その瞳を見つめる。 そして、いつものように俯いて。 いつものように首を左右に振った。 …………このやり取りをするのは何回目だったかな。 毎日毎日諦めないで私を誘ったあなた。 すごいなぁ。 なんでそこまで出来るんだろう。 結局、彼女とは今日まで一度も話さなかった。 話しかけられても首を振るだけ。 …………それだけだったから。 「そっか! じゃあまた明日やん!」 にっこりと笑う彼女に向かって、私ははじめて言葉をかけた。 「……ううん、今日で最後だよ」 「ど、どうして? 卒業まではもう少しあるし、これからだって────」 「────転校するんだ、私」 「え…………?」 間の抜けた声が教室に響いた。 「明日、引越しする。 最後まで声をかけてくれてありがとう。 それじゃ────」 そうしてお別れを告げて帰ろうとする私。 カバンを手に取ろうと手を伸ばしたけど……。 彼女はそれを阻んだ。 彼女が私の手を取ったのだ。 どういうつもりかとその表情を──── 「ひっ!」 読み取ろうとしたんだけど。 そういうんじゃなくて。…