647 :本当にあった怖い名無し:2008/11/08(土) 22:15:22 ID:piTGUbKC0俺のうちは昔超貧乏で、欲しいものなんか何一つ買ってもらえなかった。着てる服は近所の子供のお下がりだったし、おやつは氷砂糖だけだった。そんな俺でも、義務教育だけはちゃんと受けさせてもらっていた。ただし、勉強道具はすべてお下がりだった。生まれてからずっとお下がりばかりだったから、別になにも不満はなかったんだけど、ひとつだけ嫌なことがあった。それは、お下がりでもらった学習机だった。その学習机は、お下がりなのにまだ新品の光沢を保っていて、ひきだしをあけると、木材のかぐわしい香りが楽しめた。俺はその学習机をひどく気に入って、暇な時間は、柄にもなく机の上で本なんかを読んでみたりした。学習机がきて一週間くらい経った頃、妙な体験をした。いつものように椅子に腰掛けて、机の上で本を読んでいると、右足にひんやりとしたものが触れた。本を読んでいる最中だったので、足に触れたもののことなど気にしなかった。足をひんやりとしたものに当たらないように少しずらす。しばらくすると、またひんやりしたものが足に触れた。気持ち悪かったので、右足でひんやりとしたものを奥に蹴り込んだ。すると、足の先にぐにゃっとした変な感触があった。視線は机上の本にありながら、意識は机下の足先に集中した。俺は右足をそっと動かしながら、そのぐにゃっとしたものの表面を確かめた。ぐにゃっとしたものは凹凸があり、所々に穴があいていた。やわらかいかと思うと、かたい所もあったりして、何なのかさっぱりわからない。足先はなめるようにぐにゃっとしたもの表面に触れていき、最後に上部に達した。そこで細い糸のようなものが沢山ある感覚を感じた瞬間、自分の足が触れているものが何かわかった。俺はそっと体を曲げて机の下を覗いた。そこには青白い男の子がいた。俺の足先は、男の子の頭に触れていたんだ。俺はびっくりして椅子ごと背後に倒れた。でも、顔は常に机の下の男の子を向いていた。男の子も、微動だにせず俺を見ていた。…