1: 首都圏の虎 ★ 2024/01/11(木) 12:28:21.47 ID:lvuZmUS19 1月1日に発生した能登半島地震で甚大な被害が出ている。神戸学院大学の鈴木洋仁准教授は「被災地は、以前から大きな地震が頻発しており、一部の専門家から危険性も指摘されていたが、この地域への対策を重視したようには見えない。誰も責任を取らない形で、なし崩しに『地方が見捨てられる』という状況が生まれつつあるのではないか」という――。 ■新聞が見出しに掲げた「見えぬ全容」とは 能登半島地震から1週間が経った1月8日の朝日新聞は、1面の見出しに「見えぬ全容」と掲げた。 「全容」とは、何を指すのだろうか。 死者や行方不明者の数だろうか。孤立状態にある人数だろうか。 「全容」という言葉の「全容」が見えないのである。それほどまでに今回の災害は把握が難しい。 どこで、どんな被害が生じているのか。誰が、何に苦しんでいるのか。何が、どれぐらい足りないのか。現地だけではなく、情報の中心地であるはずの東京でも、ほとんどわからないまま時間だけが過ぎていく。 情報が足りない。それ以上に、情報の不足具合すらわからない。 追い打ちをかけたのが、テレビやラジオの「停波」である。発災から3日も経たない1月4日午後4時時点で、NHK(約700世帯)をはじめ、地元テレビ局の石川テレビ放送・テレビ金沢・HAB北陸朝日放送の3局が約730世帯、北陸放送(MRO)では約2130世帯が影響を受けた。中継局の送信機が壊れたり、非常用電源のバッテリーが枯渇したりしたためである。 1月10日午前6時半時点の総務省の集計によると、石川県輪島市の地上波テレビではNHKが約700世帯、上記民放4局が約730世帯、ラジオではNHKが約700世帯、MROは約6000世帯に影響が続いている。 災害時には、携帯電話の通信状況は悪くなり、テレビやラジオといった放送に頼る割合が大きくなる。そこに、停波が続く。 内容だけではなく、物理的にメディアが届かなくなった。 ■民放がバラエティー番組やドラマを放送した理由 かねてメディアの東京一極集中は懸念され、批判されてきており、今回の地震でのテレビ局の対応を、そのひとつに挙げる見方もありえよう。 東京の民放のうちTBSを除く4局は、発生から数時間後には予定していた番組の放送へとニュースを切り替えたからである。L字と呼ばれる、文字情報を流しながらではあるものの、バラエティー番組やドラマを流し始めた。 一見すると報道特別番組ではなく、お正月用の特番を放送するのは違和感がある。公共の電波を使っている以上、一大事=大災害を報じなくてはならない、そんな理屈も成立しうる。 だからといって、そうした対応を非難したいのでは、まったくない。 ひとつめの理由は、どれだけの災害かわからなかったからであり、ふたつめには、災害以外にもテレビの公的な役割があるからである。 何が起きているのかわからない、それだけを伝え続けるよりも、気晴らしになったり、心を落ち着けたりするためにもニュース以外を流す。 そうした判断もまたあってしかるべきだろう。 問題は、そこにはない。 メディアの仕組みの面で、東京が地方を見捨てつつある、見捨てるしかない状況を見つめなければならない。 全文はソースで 引用元: ・「地方を見捨てる」という悪魔の選択が始まった…「能登半島地震」で露呈した日本社会の重苦しい未来 [首都圏の虎★]…