タイ内務省、クレーンゲーム機を「賭博」と認定~全国で厳格取り締まりへタイ内務省は9月2日、全国の県知事および警察庁長官宛に通達を発令し、人気のクレーンゲーム機(UFOキャッチャー)を1935年の賭博法で定める「賭博機械」に該当すると明確に認定した。これにより、1回10バーツ程度の投入金で景品獲得に挑むゲームは、運任せの「勝敗」を生む賭博行為として位置づけられ、無許可での運営が禁止される。全国で一斉摘発の動きが加速する見込みだ。この決定は、若年層のギャンブル依存問題への懸念が高まる中、過去の司法判断を基盤としている。2004年のタイ最高裁判所判決では、クレーンゲームの偶然性を理由に賭博と分類された前例があり、2020年には内務省が全国の知事に対し営業許可を認めない方針を通知していた。2025年に入ってからも、取り締まりの機運は高まっており、5月には南部ナコンシータンマラート県で学校周辺に設置された数十台の機械が一斉に押収された。また、4月には首相府が消費者保護委員会への通報を国民に呼びかける声明を発表し、社会問題化を加速させた。内務省の通達によると、運営事業者は事前の許可申請が義務づけられ、無許可の場合には賭博法違反として厳罰が科される可能性がある。バンコクやチェンマイなどの都市部では、ショッピングモールや娯楽施設に多数設置されているクレーンゲーム機が標的となり、警察の巡回捜査が強化される方針だ。一部の事業者からは「娯楽として楽しむためのもので、賭博ではない」との反発の声が上がっているが、当局は「景品の価値と投入金の関係がギャンブル性を助長する」と強調している。…