1: ごまカンパチ ★ 2025/05/31(土) 23:35:08.56 ID:Bz7SDR/k9 ■20年ぶりの技術的大転換点となる2025年のHDD 2025年、HDDに大きな技術転換が起きたことはご存じだろうか。 約20年前の2004年にHDDで垂直磁気記録方式が採用され、さらなる大容量化が実現された。 以降も記録メディアを高密度し、記録できる容量を増やしてきたが、それに伴い隣接するトラック間の狭さの影響が大きくなり、データ化けするリスクが高まってしまった。 つまり、これまでのメディアを使っての大容量化に限界が見えてきたのだ。 それを突破するために生まれたのが「HAMR(熱アシスト磁気記録)」だ。 簡単に説明すると高密度化してもトラック間の影響が起きにくい素材、裏を返せば“通常の方法ではデータを書き込めないメディア”を用いつつ記録を行なえるようにする技術である。 通常の方法ではデータを書き込めないメディアに対してどのようにして書き込むのかというと、レーザーを使ってメディアの書き込み箇所を瞬間的に加熱し、 書き込み可能な状態に遷移させてから記録を行なう。まさに「熱アシスト磁気記録」というわけだ。 HAMRはHDDメーカー各社が開発を行なっているが、いち早く市場に投入したのがSeagateだ。 2025年1月21日にHAMRを採用したエンタープライズ向けの「Exos M」を発表、30TB/32TB/36TBをラインナップしている。 すでに30TB/32TBモデルはデータセンター向けの出荷をスタート。一般ユーザー向けにも販売が行なわれる見込みだ。 HDDはプラッタ(データを記録する円盤部分)に対しての水平記録から垂直記録へと進化してきたが、2025年はそれがHAMRに変わっていく年だ。 これは非常に大きな技術転換と言える。 現在Seagateでは「Mozaic 3+」と呼ばれるHAMR方式の独自技術を展開。 36TBまでの容量を実現しているが、50TBまでは開発の目処が立っているという。 なお、HAMRでも書き込み方式にCMRとSMRがあるのは従来と変わらない。 HAMRは物理方式で、その中に論理方式としてCMRとSMRも含まれるという関係となる。 Exos Mでも30TBモデルはCMR、32TB/36TBはSMRだ。 ただし、Seagateでは個人向けモデルで今後SMRを採用する予定はないとのこと。 HAMRを採用する個人向けHDDもこの先登場するだろうが、CMRに統一されるので商品選びの悩みは減ることになりそうだ。 ■大容量HDDを選ぶメリットとは 生成AIの普及に伴い、その学習や生成で利用されるストレージ容量は増加の一途をたどっており、2023年からの5年でデータ生成量は3倍に達する見込みだ。 しかし、データセンターならともかく、個人でそこまで大容量なHDDが必要かという疑問もあるだろう。 実は個人でも大容量HDDのメリットは多い。1つは省電力になること。HDDは容量によって消費電力がほとんど変わらないのだ。 自作ユーザーでは、少しずつHDDを買い増していく人も少なくないだろう。 しかし、4TBを4台使うよりも、16TBを1台にした方が消費電力は圧倒的に少なくなる。 大容量、高速化するほど消費電力も上がっていくSSDとはここが大きく異なる部分と言える。 1ドライブの方がデータの管理のしやすいという点もある。 もう1つは、大容量の方が書き込みによる負荷が低くできること。 4TBのHDDに1TBの容量を書き込むのと、16TBに1TBを書き込むのでは負荷が全然違う。 プラッタの回転や読み書きするためのヘッダの動きは16TBの方が当然少なくなる。 1年間に書き込み可能な容量の目安である年間ワークロードが大容量HDDの方が大きくなるのはそのためだ。 大容量ほど耐久性は高くなると言ってよい。 実際に個人向けでもSeagateのBarraCudaシリーズの16TB/20TB/24TBモデルはGB単価が安いこともあってトップクラスの人気だ。 その売れ行きはメーカーの想定をはるかに超えるほどだという。 個人用途で大容量が必要なものの1つはやはり動画だろう。 たとえば、最近では生配信を行ない、後日そこからおもしろいところを切り出して編集する「切り抜き動画」が人気だ。 切り抜き動画を作るために、生配信はローカルにも保存しておくわけだが、ビットレートが8,000kbpsだと1時間で4GBほどになる。 毎日長時間配信する人だと、10TBのHDDでも、ものの数カ月でいっぱいになる計算だ。 ※略 引用元: ・HDDの書き込み技術が20年ぶりに大きな技術転換 Seagateがいち早く製品化した「HAMR」技術とは 50TBまでは開発の目処 [ごまカンパチ★]…