私有地の道路通行をめぐる金銭トラブルで、男性に車を急発進させ衝突した疑いで、70歳の男が逮捕された。FNNでは、4年前にこの問題を取材。当時の通行料は1万円だったが、現在は4万円。4倍に値上がりしていた。 茨城県神栖市で海沿いの道路を走っていると、突然行く手を阻む「ストップ」と書かれた看板が目に飛び込んできた。 「この先、私有地あり 通り抜けできません。」と書かれている。その先に進むと、道路の両側に進入注意を促す大量の看板がズラリ。さらには、バリケードが設置され、奥にある看板には「私有地につき無断侵入した場合は、4万円を徴収します」と書かれている。加えて、神栖市による「トラブルには一切関与しない」との看板も設置されていた。 事件は、この私有地の通行をめぐって起きた。12月5日逮捕されたのは、無職・越川俊雄容疑者(70)。越川容疑者は、自分が乗っていた車の前に立ちふさがった43歳の会社役員の男性に車を急発進させ、衝突した疑いが持たれている。男性は、腰の骨を折るなど全治2カ月のケガ。 警察によると、事件の発端は、私有地内の道路通行をめぐる金銭トラブルとみられている。 この土地は約30年前、男性の親族が購入。その後、市の道路が開通していたことが分かった。裁判の結果、私有地であることが認められ、今も道路の通行をめぐって市と地権者が交渉中だという。 当時取材中には、こんな一幕があった。突然乗り出した警報音。監視モニターに映し出されたのは、私有地に入ってきたバイク。 周囲には監視カメラが設置され、無断で通行しようとすると警報が鳴る仕組みになっていた。男性は、この広さ6畳ほどの小屋で道路を無断通行されないよう見張っていると説明していた。 住民を悩ませる“私有地の通行料金問題”。神栖市は、「通行できるよう交渉中で現場は注意喚起の看板を立てる対応しかできない状況」と説明する。…