1:朝一から閉店までφ ★:2022/11/24(木) 20:32:02.19 ID:cn0ZY4GZ9.net 2022.11.23 鈴木ケンイチ(モータージャーナリスト) 近年のクルマは、サイドミラーの位置が以前と変わっています。ドライバーから見てやや手前にくるよう、やや後ろへ下げた位置となっている車種が増えているのです。しかし従来通り「Aピラーの根本」とするメーカーも。違いは何なのでしょうか。 フェンダー→Aピラー付け根→さらに下げるかサイドミラー 2022年夏から秋にかけ、トヨタ「クラウン」「プリウス」、日産「エクストレイル」、マツダ「CX-60」といった新型車が登場しました。これらには、地味ではあるものの、共通する特徴が存在しています。それがサイドミラーの位置です。サイドミラーがドアの付け根にあたるAピラーの根本からではなく、ドライバーから見てやや後退し、ドア本体に直付けされる形で伸びているのです。 個人的な考えでいえば、正直、サイドミラーはAピラーの根本にあったほうがスマートに見えます。そもそもサイドミラーは、格好良さを求めてAピラーの付け根に移動したという歴史を持っています。 今から40年以上前、昭和のクルマのサイドミラーはドアよりずっと前方のフェンダーについているのが一般的でした。サイドミラーがフェンダーにあれば、前方を見ているときに視線の移動なくサイドミラーも見えることが、そこに設置された理由です。 ところが、海外では、フェンダーではなくAピラーの付け根であるドアにサイドミラーを取り付けることが流行ります。これは、フェンダーミラーに対してドアミラーと呼ばれ、この方が圧倒的に格好良い、というのが世間一般の意見だったのです。 そのため、安全性にこだわって抵抗していた日本のお役所も、世間の意見に負けて、1983(昭和58)年にドアミラーを解禁します。すると、日本で販売されるクルマは、あっという間にドアミラーだらけとなってしまいました。 とはいえ、運転しやすさという意味では、やはり視線移動の少ないフェンダーミラーが上。そのため、業務に使う=格好は関係ないタクシー「JPN TAXI」には、今もフェンダーミラーが続いているのです。 そんな格好良さを求めて、Aピラーの付け根に移動したサイドミラーを、さらに後ろに下げるのは、二重のネガティブさがあります。ひとつは「せっかく格好良い場所にあるのに、格好悪くしてどうする」というもの。そして「サイドミラーが後ろになればなるほど、前を見ているときからの視線移動が大きくなる。より見づらくしてどうする」というわけです。 しかし、自動車メーカーが、何も理由なくネガティブなことをやるわけがありません。ズバリ安全のためです。 【次ページ】 単純明快な安全対策 でも欧州では……