1:七波羅探題 ★:2021/12/13(月) 21:09:59.76 ID:WH80HWB19.net Merkmal2021.12.13 乗用車や旅客カートでは実現している自動運転・無人運転 本稿では、3話に分けて、自動運転・無人運転の動向と、実現した際に運送会社やトラックドライバーにもたらす影響について考えていく。まず、トラックだけでない、自動運転および無人運転における国内の状況を確認しておこう。 2021年3月、ホンダが世界初となる“自動運転レベル3”の形式認定を受けた「レジェンド」を発売した。とはいえ、このレジェンドは価格1100万円、100台の限定生産という代物だ。また、自動運転の作動条件は、細かい付帯条件はさておき、渋滞した高速道路等の自動車専用道路において30~50km/hと限定されている。 こういってはなんだが、中途半端な自動運転機能でありながら、価格も生産台数も微妙だ。このレジェンドは、世界初のレベル3形式認定自動車という冠を獲得するために、政府と自動車メーカーが生み出した政策的産物とみなすべきだ。 また、同じく2021年3月、福井県永平寺町にて国内初となるレベル3の無人自動運転移動サービスが事業化した。 永平寺町は、福井市の東側にある山間の街である。えちぜん鉄道の永平寺口駅から永平寺までの約6kmを、定員4~5名のカートが走行する。このカート「ZEN drive」は、一人の遠隔監視者が、3台の自動運転車両を運行管理する。ちなみに、運賃は大人100円、中学生以下50円、約6kmの道のりを40分掛けて運行するというから、のんびりとした走行スピードである。 だが、おそらくは高齢化が進んでいるであろう山間の街において、このような交通手段が整備されていくのは、とても望ましいことである。 さらに2021年2月、国土交通省は、新東名 浜松SA~遠州森町PAの約15kmにて、トラックの後続車無人隊列走行技術を実現したと発表した。 これは、有人運転される先行車の後を追って、無人の後続車が自動で追従し走行する技術である。隊列内の車間距離は、5~10m以内に設定され、他のクルマが隊列内に割り込まないように配慮されている。 また、本件に先んじて2020年7月20日、大型トラックメーカー4社(いすゞ自動車、日野自動車、三菱ふそうトラック・バス、UDトラックス)が、後続車有人隊列走行システムに関し、対応技術を搭載した車両の商品化に連携して取り組むと発表している。 「どこで」を進化させていく自動運転・無人運転のステップ 隊列走行が実現すれば、空力効果によって後続車両の燃費向上を図れるが、運送業界が期待しているのは、“無人の”隊列走行の実現による省人化であろう。もちろん、トラックの無人運転が実現すれば、もはや社会課題となりつつあるトラックドライバー不足は一気に解消へと向かう。 では、自動運転・無人運転実現へのマイルストーンは、どうなっているのか。経済産業省と国土交通省が設置した「自動走行ビジネス検討会」が2021年4月30日に発表した報告書「自動走行の実現及び普及に向けた取組報告と方針Version5.0」を紐解こう。 以下の「自動運転レベルの定義」を診ても分かるとおり、自動運転・無人運転の実現には、「どこで」、つまり走行環境のステップアップが欠かせない。 ・閉鎖空間:工場、空港、港湾等の敷地内を想定。壁やゲート等によって、物理的に外部と隔離されている空間。 ・限定空間:廃線跡、BRT(Bus Rapid Transit)等を想定。外部と隔離はされていないものの、自動運転車の走行を前提として整備された空間であり、他車両や歩行者が限定的である空間。 ・自動車専用空間:高速道路、自動車専用道路を想定。自動車専用の空間であって、歩行者の通行が制限されている空間。 ・交通環境整備空間:幹線道路等。交差部等に信号が整備され、歩車分離、中央線等による対向車との分離が実現されている空間。 ・混在空間:生活道路等。自動運転車・無人運転車以外の車両や、歩行者が混在する空間。 閉鎖空間においては、既に各所で実証実験が行われており、2025年度を目処に遠隔監視のみの自動運転サービスが普及段階に入ることが目標とされている。 限定空間に関しては、主にバスの領域となると考えられる。これも、2025年度を目処に遠隔監視のみ、あるいは車内乗務員(ドライバーとは違い、運転に対する安全責任が限定的な乗員)のみとなる自動運転サービスの普及が目標とされている。 (以下リンク先で)…