「結婚したい企業」1位が示す構造変化 2025年6月に発表された第15回「この企業に勤める人と結婚したいランキング」で、トヨタ自動車が民間企業のなかで13年連続1位となった。公務員を除けば、圧倒的な人気を維持している。 このランキングは、好感度の調査ではない。経済の不確実性が高まるなかで、「どこで働いているか」が家庭のリスクヘッジ手段として重視されるようになっている。 その背後には、労働市場の構造変化、日本社会に根強く残る生活不安、そしてモビリティ産業のプレゼンスに関する重要な示唆がある。 第15回「この企業に勤める人と結婚したいランキング」調査。2025年3月3~5日、全国の20~59歳男女を対象にインターネットで実施。大手200社から抽出し、有効回答数は800件(画像:リスクモンスター) 安定を買う結婚観の保守化傾向 与信管理クラウドサービスを法人向けに展開するリスクモンスター(東京都中央区)は、6月11日に第15回「この企業に勤める人と結婚したいランキング」の調査結果を発表した。調査は全国を対象に、2025年3月3日から5日までインターネットで実施。20~59歳の男女を対象に、大手企業・組織200社を抽出し、800人から有効回答を得た。 トヨタ自動車は、公務員を除いた民間企業のなかで 「13年連続の1位」 を獲得。長期安定雇用を前提とした組織体制、地域経済への波及力、 「平均年収約895万円」…