
1: 七波羅探題 ★ DpdMB4Dc9 2026-09-13 20:34:50 Forbes-Japan2026.09.08 ある種の統計が最近、インターネット上で大きな驚きや困惑、さらには怒りを引き起こしている。それは、平均寿命の観点から見ると、女性より男性の方が結婚による恩恵を大きく受けているという調査結果だ。つまり、男性は配偶者の支えがあればより長く健康的な人生を送ることができるのに対し、女性は寿命を延ばしたり生活の質を高めたりする上で、同じような支えを得られていないということだ。 しかし、夫が妻から寿命を奪い、それを実質的に自分の寿命に上乗せしているという考えは、このテーマに関連する研究によって裏付けられているわけではない。それでもなお、結婚の有無が男性と女性の人生に及ぼす影響には大きな違いがあるようだ。 一般的に、女性は男性より長く健康的な人生を送りやすい。その理由としては、女性の方が健康意識が高いことや危険を伴う行動を避ける傾向があることに加え、遺伝やホルモンなどの要因が挙げられる。2020年に英学術誌「社会科学と医学:公衆衛生」に掲載された論文によると、米国では、65歳時点の女性の平均余命は19〜21年だったのに対し、男性の場合は16〜18.5年だった。だが、細部に目を向けると、性別だけでなく婚姻状況による違いという重要な側面が浮かび上がってきた。 65歳の既婚男性は、同年齢の未婚男性に比べて平均余命が約2.5年長く、人生の見通しがはるかに明るい。統計では、配偶者がいることで、既婚男性の平均余命が未婚女性の水準に近づくことが示されている。時代や文化を問わず、女性の寿命は男性より長いという根本的な事実を踏まえると、これは極めて注目すべき点と言えるだろう。一方、女性の場合は既婚者と未婚者の平均余命には、それほど大きな差は見られない。とはいえ、結婚は女性にとっても有益であり、未婚女性と比較すると、既婚女性の平均余命は平均で1.8年ほど長い。 50歳のデンマーク人を対象とした別の研究では、男性は結婚によって平均余命が約8年延びた一方、既婚女性は未婚の場合と比べて約5年長く生きられることが示された。これによると、男性の平均余命の伸びは女性より60%大きかったが、65歳を対象に米国で行われた調査では、その差は33%にとどまった。 アジアで行われた研究では、男性は結婚によって死亡率が低下した一方で、女性には同様の傾向が見られなかった。その理由として、女性は就労に加え、家事や育児の負担を男性より多く負うというアジアの伝統的な生活形態により、結婚から得られるはずの恩恵が打ち消されている可能性が指摘された。 ■男性より複雑で不明瞭な女性の結婚と寿命の関係 離婚や死別を経験した男性の平均余命を見ると、結婚生活で女性が担う医療面の管理や健康的な生活習慣の推進役といった役割が明らかになってくる。米国では、65歳で見た場合、離婚や死別を経験した男性の平均余命は、未婚男性とほぼ同じ水準にまで低下する。一方、女性の場合は離婚や死別を経験しても、依然として平均余命は未婚女性よりやや長い。これは、女性が単に配偶者から得られる恩恵だけでなく、結婚がもたらす全体的な恩恵を受けていることを浮き彫りにしている。 この恩恵は、より良い生活習慣の定着や精神衛生上の改善、社会的つながりの強化といった、いわゆる「結婚による保護効果」という形で現れる。こうした傾向は「結婚の選択効果」という概念によっても説明されることが多い。これは、結婚に至る人々は、当初から人生に対して有利な条件や展望を備えているという説だ。 全体として、結婚は大多数の人々に恩恵をもたらす傾向があるものの、すべての結婚が有益であるとは限らない。破綻した関係や、夫婦の一方または双方に多大な負担を強いるような関係は、結婚がもたらす効果を著しく損なうことがある。同様に、既婚、離婚、死別、未婚にかかわらず、女性の間では平均余命に大きな差が見られないという事実は、女性が経験する多様な結果を覆い隠している可能性がある。 男性の場合、結婚による恩恵は広範かつ典型的に見られるのに対し、女性の場合は、幸せな結婚生活から良い影響を受けることもあれば、効果がほとんどなかったり、悪影響を受けたりすることもある。このように、結婚と女性の寿命の関係は、男性より複雑で不明瞭なものとなっている。 (forbes.com 原文)…