
1: 煮卵 ★ 92XN0aq29 2026-09-09 11:42:01 (ブルームバーグ): 2020年ごろ、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO、当時)はアジア出張から戻ると、ある新たな製品カテゴリーにいつになく強い意欲を示していた。折り畳み式スマートフォンだ。 中国などアジア各地を訪れたクック氏は、サムスン電子や華為技術(ファーウェイ)などの折り畳み式端末を使う消費者が増えているのを目の当たりにした。アップルにも独自製品が必要だと確信して帰国し、まだ黎明期にあった市場への取り組みを加速するよう社内に促した。 実際には、アップルのハードウエアエンジニアリング部門に属する秘密主義の中核技術開発チームは、その時点ですでに何年にもわたり、折り畳み式スマートフォンやディスプレー、関連部品を研究していた。 事情に詳しい関係者によると、この取り組みは、サムスン電子が2019年に初代「ギャラクシーフォールド」を投入し、折り畳み式スマートフォン市場を広く認知させるよりもかなり前に始まっていた。この記事の取材に応じた大半の関係者と同様、機密性の高い取り組みであることを理由に匿名を条件に語った。 このプロジェクトは9日、最大の節目を迎える。アップルが初の折り畳み式スマートフォンを発表する見通しだ。同端末は、アップルの売上高の約半分を占める「iPhone」の約20年の歴史で、単一のデザイン変更としては最大となる。 今回の発表は、1日にCEOに就任したジョン・ターナス氏にとって、事実上のデビューの場にもなる。今回の経営トップ交代の時期は、アップル製品の新時代の幕開けを印象付け、ターナス氏が折り畳み式端末を発表できるようにする狙いがあった。現在は会長を務めるクック氏は、登壇せず客席から見守る。 ここに至るまでには、何年にもわたる試行錯誤と開発が必要だった。クック氏がプロジェクトを優先課題に押し上げる以前、エンジニアやデザイナー、幹部らは、アップルの折り畳み式端末をそもそもどのような形にすべきか議論を重ねていた。初期の構想の一つは、広げるとより大型のタブレットになる「iPad mini」のような端末だった。 クック氏の強い意欲を受け、より一般消費者向けの製品へと開発の方向性が変わった。アップルは折り畳み式iPadから始めるのではなく、折り畳み式iPhoneの開発に軸足を移した。関係者の1人は「ティムは誰よりも早く、最も強力にこの製品を推した」と述べ、「アジアの至る所で折り畳み式端末を目にし、アップルもこの市場に参入する必要があると考えた」と語った。 アップルの広報担当者はコメントを控えた。 クック氏がここまで深く関与したのは異例だった。CEO在任中は、アップルの財務やサプライチェーンに重点を置くことで知られていた。製品のデモや重要な意思決定には参加していたものの、新製品の構想段階には通常、距離を置いていた。 そのため、アップルが折り畳み式スマートフォンを開発すべきだというクック氏の強い意向は、通常以上の重みを持ち、後に同社史上最も複雑なハードウエア開発プロジェクトの一つとなる取り組みを推進する力となった。 続きは↓ [Bloomberg] 2026/9/9(水) 0:50…