全てのレス元スレ 2:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2017/07/31(月) 03:00:27.07 :JGoEMGt90 白菊ほたるの、十歳だった私の、とある夏を話そう。 その日、私は母親と共に東京に訪れていた。 親戚に用があった、そう記憶している。 私を見下ろす、天まで届きそうな建物の数々。 炎天下を行き交う人々の、逞しさと力強さ。 大きな音で走る宣伝車を見て、声を上げる。 狭い感覚で何度も走り去る電車を見て、母親の裾を引く。 私は、太陽に熱せられた東京の街に期待を抱き、心の底から喜んだ。 私の憧れの街、あの人たちが住む街、あの東京が、ここに。…