1: 匿名 2026/02/04(水) 15:59:14.36 ID:a94EUg9j0● BE:194767121-PLT(13001) 今回紹介するのは、1980年代に製造されたとされるIWCの懐中時計、Ref.5301だ。 【画像:文字盤や針、クラシックな設計のムーヴメントの状態を見る(全6枚)】 80年代製と言うと、ポストヴィンテージなどに分類される比較的新しい年式の時計だが、47mm径の大振りなケースやアラビアインデックスのホワイト文字盤、 スモールセコンドを備えた重厚なムーヴメントなど、どう見ても30年代頃の懐中時計を思わせる要素が満載の逸品である。それもそのはず、 本個体に搭載された手巻きムーヴメントCal.972は、30年に発表されたCal.97系をベースとした設計のムーヴメントだからだ。 Cal.97は、ジュネーブ時計学校で教授を務めたロジェール・ピュゾーが手がけたとされ、ジュネーブ風に分割された受け板や、教科書的と言われるほど 堅実でバランスの取れた設計が高く評価されていた。まさにその評価のとおり、同時期のCal.95とともに、時計学校の教材用ムーヴメントとして用いられた歴史も持っているそうだ。 そして、その後継機として73年まで製造されたCal.972では、テンプの軸受けに耐震装置インカブロックが追加され、実用品としてさらに堅牢性を高める工夫が施されている。 角穴車の上から受け板を被せる構造や、ブレゲひげ(巻き上げヒゲ)のヒゲゼンマイ、IWC独自の微調整ネジを備えた緩急針などを備えた大径キャリバーでありながら、 実用性も重視した耐震装置を搭載するムーヴメントは、他に類を見ない、マニア必見の希少な存在と言えるだろう。 今回紹介する個体は80年代製であるにもかかわらず、それ以前に製造が終了していたCal.972が搭載されている。その理由としては、 在庫として保管されていたムーヴメントを使用した可能性が考えられる。…