[ 1 ] 死産の子をごみ箱に、遺棄か仮置きか 高裁判決に支援者ら「冷たい」 死産の子をごみ箱に遺棄したとして、死体遺棄罪に問われたベトナム国籍の技能実習生の女性被告(21)に、 再び有罪判決が言い渡された。 無罪を訴えていた被告側の関係者や支援者らは「冷たい判断だ」などと批判した。 福岡高裁は4日、死体遺棄の成立を認めて懲役1年6カ月執行猶予3年(求刑懲役1年6カ月)とした一審・福岡地裁判決を支持。 グエン・テイ・グエット被告側の控訴を棄却した。被告側は上告する方針という。 ベトナム人実習生に二審も有罪 死産した子をごみ箱に遺棄 福岡高裁 行為自体に争いはなし 問題となったのは、被告が昨年2月、福岡市博多区の交際相手宅で、死産した男児の遺体をビニール袋に入れて、ごみ箱の中に置いた行為だ。 遺体をごみ箱に入れたこと自体に争いはなく、その行為が「遺棄」に当たるかどうかが争点だった。 検察側は、生ごみなどが入っていたごみ箱に遺体を一緒に入れたことや、空き箱をかぶせて見えないようになっていたことを重視。「男児をごみ箱内のごみと同列に扱うものであり、死者に対する一般的な宗教的感情や敬虔(けいけん)感情を害するもの」と主張した。 一方の弁護側は、ごみ箱に入れたのは最終的な処分ではなく中間的な処置だったと主張した。「孤立死産という極限の中で一時的な仮置きの場所としてたまたま選んだに過ぎない。当時、葬祭に向けた適切な方法を取ることができなかった」などと訴えていた。…