474: 本当にあった怖い名無し[] 2012/05/05(土) 18:58:52.86 ID:CPI2fI8M0 初めて書き込みさせてもらいます。 会社の同僚(五十代後半のおばちゃん)のお話。 周囲に人家数件、夜は真っ暗な山間地域で旦那さんと二人暮らし。 ある晩、旦那さんが地域の寄り合いで出かけることに。遅くなるから先に寝てて、との事だったので、おばちゃんは寝支度をして早めに就寝。 自室に引っ込んでうとうとしていたら、どこからか冷たい空気が流れてくる。おかしいな、部屋の扉は閉めたはずと入口に目を向けると。 少しだけ扉が開いており、真っ黒な人影が室内を覗き込んでいた。あまりのことに驚いて固まるおばちゃん。 こちらが気付いたことを知ってか知らずか、人影はすうっと室内に入り込み、おばちゃんの耳元に顔を近づけて何事かを呟き始めた。 低い声でぼそぼそと喋るので何を言っているのか聞き取り辛く、あるいは呻いているともとれる声だったという。 普通は、こんな場面に遭遇したら恐怖のあまり何もできずにガクブルするところだが、しかし。 生憎と、このおばちゃんは気性が激しかった。 最初こそ怯えていたものの、人影が囁き始めた頃からだんだん腹が立ってきたのだとか。(あたし、ぼそぼそ喋られるの嫌いなのよねっ!とのこと) コイツは何をしに来たんだか、もっと分かるように話せばいいのに。ああ鬱陶しい、なんとか追い払えないものか。 そうだ、こっちから話しかけてやろうと思ったおばちゃん。ひたすら呟く黒い影に向けてこう言い放った 「ちょっと、腰痛いから治してくれない!?」 な ん だ そ れ 。 当人曰く、理不尽な要求を突き付けてやったら怯むかもしれないと考えたとのこと。 突然かつ理不尽すぎたらしく、黒い人影はあっという間に部屋から掻き消えたそうな。 以後二度と出てこない、あたしの機転が効いたと鼻高々だが正直、そんな言葉を投げられた黒い影が不憫でならない。…