1 : 米アラバマ州で10月に執行された死刑が波紋を広げている。死刑を執行されたのは、1993年に未払いのコカイン代200ドルをめぐり、生きた状態の男性にガソリンをかけて火をつけ殺害したアンソニー・ボイド(享年54)。波紋を広げているのは、ボイドが窒素吸入という2024年に導入されたばかりの新しい方法で死刑を執行されたからだ。 ボイドは一貫して無実を主張しており、死刑執行の直前には「おれは誰も殺してない。殺人に関与したこともない」「このシステムを変えない限り、正義なんてない」という最期の言葉を残したとされる。 大手紙国際部記者は事件についてこう話す。 「ボイドの共犯とされているクィンテイ・コックス受刑者が法廷で、ボイドがテープでヒューグリーさんの両足を縛ってガソリンをかけて火をつけたと証言。陪審員は誘拐中に殺人を犯した罪でボイドに有罪判決を下し、10対2の多数で死刑を宣告しました。コックス受刑者は死刑を免れています。 ボイドは最期まで自身の無実を訴え、窒素吸入による死刑執行の前には州知事への面会を要請しましたが、これもかなわず、死刑は執行されました」 略 そうした事情からアラバマ州で導入されたのが、専用のマスクを使用した窒素吸入という手法で、2024年1月に初めて実施された。理論上は、酸素のない状態で高純度の窒素を吸入するとたちまちのうちに意識を失うとされる。 もがき苦しみながら絶命していったボイドの死刑執行をめぐり、窒素吸入は「現代のリンチ」だとして反対運動が起きてもいる。死刑制度を維持している米国でも、その是非をめぐって議論を呼びそうだ。 ソースニュースポストセブン 《生きている男性に火をつけ殺害》“人道的な”窒素吸入マスクで死刑執行も「激しく喘ぐような呼吸が15分続き…」、アメリカでは「現代のリンチ」と批判の声【米アラバマ州】 3 : 全身麻酔してからやれば? 4 : ハムラビ法典かよ…