1. 匿名@ガールズちゃんねる 60代の男性Hさんは、健康診断で血糖値が高かったにもかかわらず、これもまた長年にわたり放置し続け、私の医院を訪れたときには「足が真っ黒になっている」と訴えていました。見ると、明らかに腐っている。しかし、Hさん本人は痛みがないので、色が変わるまでは無自覚でした。末梢神経が糖分に侵され、感覚がなくなっていたのです。すぐに大きな病院を紹介しましたが、そこでは、このまま放置すると命に関わるという判断から、足を切断することになりました。 私たちの体にとって、糖分(ブドウ糖)は重要なエネルギー源です。食事から摂取された糖分は血液によって全身の細胞に運ばれ、生命活動を支えています。しかし、何らかの原因で血液中の糖分が過剰になり、その状態が慢性的に続くと、大切なエネルギー源であるはずの糖分は、反対に体を蝕む「毒」としての側面を見せ始めるのです。 ・糖尿病性腎症:腎臓のフィルター機能が損なわれ、進行すると人工透析が必要に。 ・糖尿病網膜症:網膜の血管がダメージを受け、視力低下や失明に至る可能性がある。 ・糖尿病神経障害:手足の先にピリピリとした痛みや痺れが現れ、感覚が鈍くなる。重症化すると足の壊疽を引き起こし、切断に至るケースもある。 これら三大合併症以外にも、持続的な高血糖の状態は、免疫機能の低下を招き、感染症にかかりやすくなったり、傷が治りにくくなったりします。また、歯周病を悪化させることも知られています。 血液は全身を巡っているため、持続的な高血糖は、いわば全身の細胞や組織が常に過剰な糖分に晒されている状態を意味します。だからこそ、糖尿病は「全身病」と呼ばれるのです。 2025/11/05(水) 00:22:33…