
1: 名無しのアニゲーさん 2025/10/13(月) 11:38:42.05 ID:kglgpfkX0● BE:309323212-2BP(2000)テレビアニメ『機動戦士ガンダム』の主人公で、一年戦争を皮切りに圧倒的な戦果を挙げていったパイロット「アムロ・レイ」。『ガンダム』のことはよく知らなくても、ライバルのシャア・アズナブルと合わせて、名前だけは知っているという人も多いのではないだろうか。 アムロは、続編のテレビアニメ『機動戦士Zガンダム』にも登場。新たなニュータイプ「カミーユ・ビダン」を導いてシャアとも共闘するが、宇宙に出ることはなく地球に残って戦い続けた。 そのグリプス戦役の終結から5年の空白期間を経て、アムロとシャアの決戦が描かれたのが劇場版『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』だ。これがアムロにとって最後の戦いとなった。 だがアニメに登場しなかった『逆襲のシャア』までの約5年間、アムロはどこで、何をしていたのだろうか。 ■アニメ映像作品から、彼の足跡をたどる 劇場版『機動戦士ZガンダムIII A New Translation -星の鼓動は愛-』の中では、アムロがグリプス戦役の終結を地球から見届けているシーンが描かれた。 その後にあたるテレビアニメ『機動戦士ガンダムZZ』の第35話「落ちてきた空」でのブライト・ノアとハヤト・コバヤシの会話の中では、「そうか、アムロは宇宙(そら)に上がったか」という発言があった。 厳密にいえば劇場版『Zガンダム』の結末はテレビアニメ版とは異なるため、そのまま『機動戦士ガンダムZZ』の物語には直結しないのだが、アムロの動向としてはこのタイミングで地球を発ち、宇宙に向かったのは間違いないだろう。 そして宇宙世紀0093年が舞台の『逆襲のシャア』の冒頭、アムロは「この2年間、全部のコロニーを調査したんだぞ」と発言。アムロが所属する地球連邦軍の外郭部隊「ロンド・ベル」の発足が0090年のことなので、ほぼ発足の直後からアムロはブライトに合流し、ロンド・ベルの一員として活動していたことがうかがえる。 アニメ作品において、『Zガンダム』以降のアムロの足取りが分かる描写はこれだけである。『Zガンダム』で描かれたグリプス戦役の終結から『逆襲のシャア』までの約5年間のうちに、地球にいたアムロは宇宙へと上がり、発足したばかりのロンド・ベルでコロニーを調査していた程度のことしか分かっていない。 ■外伝作品に描かれたアムロの動向 そのアムロの空白の5年間の行動を断片的に描いた外伝作品が存在する。それが虎哉孝征氏の描いたコミック『機動戦士ムーンガンダム』(KADOKAWA)である。 同作は宇宙世紀0091年が舞台で、ロンド・ベルで活躍するアムロも登場する。主な任務は、ティターンズの残党の掃討やシャアの動向調査であり、ティターンズの残党が開発した「サイコ・ガンダムMk-IV G・ドアーズ」と戦い、アムロがこれを撃破したことが物語を大きく動かす鍵となる。 劇中でアムロは『Zガンダム』時代の愛機である陸戦用MS「ディジェ」を宇宙用に改修した「リック・ディジェ」や、さらにそのカスタム機「リック・ディジェ改」などに搭乗している。 これはガンダムやニュータイプの存在を恐れた地球連邦軍が、ガンダムタイプのMSを封印したことを示唆する。そのためアムロは独自に新たなガンダムの設計を開始しており、「名前だけはνガンダムと決めている」と発言していた。 さらにアムロは、ムーンガンダムやG・ドアーズが持つサイコミュ兵器「サイコプレート」を見て、「あの鰭(フィン)みたいなファンネルは使えそうだな」と発言し、ここでνガンダムの装備の着想を得たかのような描写もあった。 ■『ZZ』の主人公・ジュドーと「まさかの共闘」 また、遠藤明範氏(原案:富野由悠季氏)による小説『機動戦士ガンダムZZ』(KADOKAWA)では、主人公のジュドー・アーシタとアムロが出会うという、アニメ版とは異なる展開が描かれている。 アムロから、妹を救うことに心を奪われていると死ぬことになると忠告されたジュドーは、アムロについて「他の口うるさい大人と同じ」と評する場面もあった。 その後アムロはリック・ディアスの火力強化型改修機「シュツルム・ディアス」に搭乗し、ジュドーたちを宇宙へと上げるために「サイコ・ガンダムMk-II」と戦う。 アムロの援護を受けたジュドーは、ニュータイプ能力を介して意識の中でアムロと会話。そのときアムロは「僕が宇宙に上がるのは、シャアと決着をつけるときだと決めている」と語っており、『逆襲のシャア』へとつながる流れが描写されていたのだ。 今回は『Zガンダム』以降から『逆襲のシャア』までの約5年間、アムロ・レイがどこで何をしていたのか、その足跡をできるかぎりたどってみた。 今回紹介した作品のほかにも、現在連載中のコミック『機動戦士ガンダム ピューリッツァー -アムロ・レイは極光の彼方へ-』(漫画:才谷ウメタロウ氏、脚本:大脇千尋氏/KADOKAWA)では、アニメ本編で描かれなかったアムロの心情や背景に焦点が当てられている。 こちらの作品でも、まだ知られていないアムロの空白期間の動向が描かれる可能性があり、今後の展開に注目したい。 アムロに関しては、ロンド・ベルでの話やνガンダムの開発話、そしてアクシズショックのことなど、まだまだ深く語られていない部分がたくさん存在する。皆さんがもっとも知りたいアムロのエピソードはどの部分になるだろうか。…