元スレ 全てのレス 1:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします:2018/08/06(月) 00:11:40.52 :w1pCU6EP0 少年の家に、ワタアメという名の猫がいた。 綿菓子のように白く、ふわふわした毛の猫だったからだ。 ワタアメは、少年の両親がペットショップで見つけてきた。 劣悪な環境で育ったらしく、腹の中には悪い虫が沢山棲みついていた。 少年「お母さん、どう? 寄生虫は消えた?」 母「ええ。無事に取り除けたわ。この子、ウチに来て本当によかったわね」 少年「やった……!」 来る日も来る日も、少年は猫と遊んだ。 猫の寿命は短い。 ワタアメがあと10年ほどしか生きられないことは分かっていた。 少年が大人になり、就職し、幸せな家庭を築く頃には、この世にいないことも知っていた。 だからこそ悲しくなった時、縁側で寝そべるワタアメの傍に横たわり、囁きかけるのだった。 少年「ワタアメ、僕達はずっと一緒だ」 少年「お前がいなくなった後の世界なんて、考えられないよ」…