「あなたたちが私たちを悪いというから、商品がマッタク売れないよ!どうするの?」 筆者の取材に対し、こうまくし立ててきたのは、群馬県南部在住のベトナム国籍の男性(40代)。男性が同郷の仲間数人と暮らす平屋の賃貸住宅の玄関脇には、群馬県産や茨城県産と書かれた米袋が何十と積み上がっている。しかし、袋に記載されるはずの生産地などの情報欄は空欄のまま。風湯で肌寒いとはいえ、居室から流れてくる暖房の空気も、米袋を直撃しているような状況だ。 これらの米は昨年秋から今年にかけて、仲間うちで日本国内の農家やブローカーを訪ねて買い集めた「新米(の玄米)」なのだという。玄関に積み上げられた米袋を見て「米の管理は適切なのか」と質問したところ、男性は血相を変えたのだ。 関連記事…