1 名前:昆虫図鑑 ★:2025/02/16(日) 09:20:43.52 ID:MHZf9IKj.net 「(トランプ米大統領の)ご機嫌を取っていると周囲は非難するが、彼を賞賛して物事がうまくいくのなら、それより良いことはない」。故・安倍晋三元首相の回顧録にはこのような内容が書かれている。トランプ大統領が嫌がる振る舞いをしたり、持論を展開してトランプ大統領と対立したりしても、日本の国益にとってはプラスではなくマイナスになるという意味だ。第1次トランプ政権の際に米日の蜜月関係を築いた安倍元首相が、トランプ大統領とゴルフ会談をした際、バンカーで転倒したことがある。先を歩いていたトランプ大統領に早く追い付こうとして急いだ際に起きたハプニングだった。笑顔ですぐに起き上がった安倍氏に対し、一部からは「屈辱外交だ」と批判の声が上がった。しかし、安倍氏は気にしなかった。体面よりも国益を優先したのだ。 日本の石破茂首相は7日、トランプ大統領と会い、安倍元首相と同じように振る舞った。石破首相はトランプ大統領に対し「(暗殺未遂を生き延びた)神様から選ばれた人物」「忘れられた人々(白人労働者)に対する深い思いやり」「非常に誠実な指導者」と述べた。記者会見で、米国の関税引き上げに対して報復するかと問われると「『仮定の質問にはお答えしかねる』というのが日本の定番の国会答弁だ」と冗談を飛ばし、答えをはぐらかした。トランプ大統領が嫌がるような場面は、一瞬たりとも演出しなかった。 「安倍氏方式」を徹底的に踏襲した石破首相は、実は安倍氏の政敵だった。安倍政権時代は公然と安倍氏を批判し続けた政治家だ。日本人の知人は「ひどく安倍氏を嫌っているのが石破氏」とまで言っていた。石破首相の持論は、米日同盟の根幹である日米安全保障条約が不公平であるため対等な関係に改めようというものだ。日本が一方的に負担を強いられる構造から脱却しようと主張してきたのだ。しかし、トランプ大統領との首脳会談では、その持論は影も形もなかった。「政治的なレトリックよりも政策論議が優先」という政治信条も消えていた。「おべっかの芸術」という米紙ニューヨーク・タイムズの率直な記事は、石破首相のプライドに傷を付けたに違いない。会談後、石破首相は側近たちに「できることは全てやった」と語った。 先日、東京で金炯旿(キム・ヒョンオ)元韓国国会議長に会った。2月13日に仮称「国民の力はどこへ向かうべきか」というセミナーで講演するという金・元国会議長に、韓国国民の一人としてお願いした。「国内政治だけでなく、厳しい国際情勢にも何とか目を向けてほしい」。北朝鮮による核ミサイル挑発、中国による台湾侵攻の脅威、さらには予測不能なトランプ大統領の就任など、外患の懸念が最高潮に達している状況で、内乱、弾劾訴追、次期大統領選といった国内政治にばかり没頭する韓国。「信念の男」と言われる石破首相が、なぜ政敵だった安倍元首相のやり方を踏襲したのか。石破首相は会談前の1週間、トランプ大統領のあらゆる発言を想定し、それに対する対応案を作成して全て暗記したという。「政争が激しくなるたびに外部の勢力に苦しめられてきた」というのが、我々が歴史から学ぶべき教訓だ。政治家たちは、韓半島の運命を握る「運転席」に自分たちが座っているという歴史的責任を、是非とも肝に銘じてほしい。 成好哲(ソン・ホチョル)東京支局長 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 引用元:…