転載元: 征夷大将軍 ★ 2024/11/18(月) 07:28:12.09 ID:gU1UgVVv9 デイリー新潮 2024年11月17日 DeNAの26年ぶりとなる日本一で幕を閉じた今年のプロ野球。この時期大きな話題となるのが来シーズンの選手契約を結ばない、いわゆる“戦力外通告”を受けた選手たちだが、近年ある変化が起こっている。わずかな在籍年数でも自由契約となる選手が増えているのだ。【西尾典文/野球ライター】 ■ドラ1選手がもう戦力外に 特に、このオフ大きな衝撃だったのが風間球打(ソフトバンク)ではないだろうか。明桜時代は150キロを超えるストレートを武器に夏の甲子園でも活躍し、2021年のドラフト1位で入団。将来のエースとしての期待が高かったものの、わずか3年の在籍で自由契約を通告されたのだ。球団は育成選手としての再契約を打診しているとのことだが、多くの育成選手を抱えているチームの中で再び支配下登録を勝ち取るのは簡単なことではないだろう。 また、風間と同学年で高い注目を集めてプロ入りした森木大智(高知→2021年阪神1位)も正式発表(11月12日時点)はされていないものの、来シーズンからは育成契約となる見込みと報道されている。この2人がわずか3年で育成選手になると予想していたファンは少なかっただろう。 他にもこのオフに3年以内の在籍で自由契約となった選手を並べてみると以下のような名前が挙がる(入団時に支配下ドラフトで指名された選手のみ。来季の育成再契約を打診されている選手も含む)。 3年以内の在籍で自由契約となった選手一覧 〈3年〉 山田龍聖(JR東日本→2021年巨人2位) 石田隼都(東海大相模→2021年巨人4位) 三浦銀二(法政大→2021年DeNA4位) 秋山正雲(二松学舎大付→2021年ロッテ4位) 吉川雄大(JFE西日本→2021年楽天7位) 〈2年〉 生海(東北福祉大→2022年ソフトバンク3位) 安西叶翔(常葉大菊川→2022年日本ハム4位) 平良竜哉(NTT西日本→2022年楽天5位) 野田海人(九州国際大付→2022年西武3位) 〈1年〉 西舘昂汰(専修大→2023年ヤクルト1位) 加藤竜馬(東邦ガス→2023年中日6位) 沢柳亮太郎(ロキテクノ富山→2023年ソフトバンク5位) 河内康介(聖カタリナ→2023年オリックス2位) 宮沢太成(四国IL徳島→2023年西武5位) 1年、2年で自由契約を通告された選手の多くは怪我で長期離脱を余儀なくされたというケースであり、支配下登録の枠を空ける狙いがあると見られる。またフリー・エージェント(FA)となった選手を獲得した際に発生する人的補償の対象は支配下の選手だけであり、若手選手をその対象から外したいという思惑もあるようだ。 しかしそういった怪我や編成上の理由だけでなく、純粋にわずかな期間で戦力外と見られる選手も増えていることは確かだ。その背景についてある球団の編成担当者は次のように話す。 (中略) ■戦力外の後、大学でプレーすることは許されていない アマチュアの指導者からも同様の話を聞くことは多く、プロとアマチュアの関係性の悪化にも繋がりかねない話と言えるだろう。 そうなってくると重要になるのは“選手の受け皿”ではないだろうか。NPBを退団した選手が国内で現役を続行する場合、独立リーグをはじめ、今年新規参入したファーム球団や社会人野球が挙げられる。 ただ、日本学生野球協会が管轄している大学の硬式野球部でプレーすることは不可能となっているのだ。高校を卒業してNPB入りしてすぐに戦力外となった選手が、大学で学び直しながら野球をすることができない……これは大きな損失である。大学側としても高いレベルの野球を経験した選手が加入することで得られるプラスも大きく、このあたりの制度の見直しは議論されるべきだろう。 選手の才能が花開く時期は人それぞれ異なっており、簡単に線を引けるものではないことも確かである。一人でも多くの選手が持っている潜在能力を出し切り、納得いく形で現役生活を終えられるような仕組みが作られていくことを望みたい。 ※長文のため全文は出典先で…