1:尺アジ ★:2024/07/21(日) 23:58:48.89 ホンダ「N-BOX」の売れ行きが低迷している。2024年上半期(1~6月)の届け出台数は、月平均1万6780台でランキングとしては1位であったが、対前年比は10.3%のマイナスだった。 現行(3代目)N-BOXは、2023年10月にフルモデルチェンジした新型車だから、本来なら2024年上半期は前年同期より大幅に増えるはずだ。新型になって売れ行きを落とすのは、異例だといえる。 クルマの一般的な販売推移を見ると、フルモデルチェンジを実施した直後がもっとも多く、時間の経過にともなって減っていく。フルモデルチェンジ直後に低迷すれば、今後はさらに落ち込むだろう。 以前は半導体の供給不足などにより、フルモデルチェンジ直後でも十分に生産できず、納期が遅延して納車できない状況があった。しかし、今はほぼ回復したから、販売不振の原因は商品力だと考えられる。 「物足りない」というユーザーの声 そこで、N-BOXの売れ行きを販売店に尋ねると、以下のように返答された。 「N-BOXの生産は、(2024年)1月に発生した能登半島地震の影響で、短期間ではあるが遅延した。その結果、販売台数が減った事情もあるが、売れ行きには外観の変更も影響している。新型は、先代と比べてフロントマスクなどがシンプルだ。標準ボディはお客様の評判も良いが、カスタムについては『物足りない』『先代のほうが好み』という声も聞かれる」 販売店が指摘する通り、新しいN-BOXは、フロントマスクのデザインが先代型よりもシンプルになった。 標準ボディのユーザーは、シンプルな外観を好むからニーズに合うが、カスタムを求める層は違う。カスタムの魅力はアクの強い存在感だから、これをシンプルにデザインすると、ユーザーのニーズから離れてしまう。 文字通り“クルマの顔”であるフロントマスクの形状は、クルマの売れ行きに大きな影響を与えるため、その評判が下がると販売不振の原因になる。 ホンダの場合、フロントマスクの失敗はほかの車種にも見られる。たとえば、2015年に発売された先代「ステップワゴン」は、N-BOXカスタムに相当するエアロパーツを装着した「スパーダ」のフロントマスクを穏やかな表情に仕上げた。 このとき開発者は、「エアロ仕様の派手なフロントマスクは、ほかのミニバンが採用している。そこでステップワゴンは、あえて個性を追求した」と説明した。 ところが、2017年のマイナーチェンジで、大型メッキグリルを装着してフロントマスクの存在感を強めた。改めてその理由を開発者に尋ねると、「売れ行きが伸び悩んだから」と返答された。同様の失敗をN-BOXでも繰り返しているといえる。 個人的には、周囲のクルマを蹴散らすようなデザインは、好ましくないと思う。特に世の中が殺伐としている今、街中の雰囲気に影響を与えるクルマのフロントマスクは、もう少し穏やかな表情であってほしい。 しかし、N-BOXカスタムもステップワゴンスパーダも、理想を追求して売れ行きが低迷すれば、結局はフロントマスクを派手なデザインに変更する。それなら最初から、もう少し上手にデザインすべきではないか。 ホンダの場合、コンパクトカーの「フィット」もフロントマスクの評判がよくないため、これも今後のマイナーチェンジなどで大幅に改めると思う。 ※続きは以下ソースをご確認下さい 2024/07/17 6:30 東洋経済オンライン…