1: 朝一から閉店までφ ★ 2024/05/16(木) 11:01:15.12 ID:/MJTN1mp 本来は白い「マーガリン」が黄色である驚きの理由 行動科学や心理学をマーケティングに役立てる リチャード・ショットン : イギリス広告代理店協会(IPA)名誉会員、ケンブリッジ大学チャーチル・カレッジ・モラー研究所アソシエイト 2024/05/16 8:40 「どのシャンプーを買おうか」「どのサブスクリプションサービスに加入しようか」など、私たちは日々選択をしている。 私たちはこれらの選択は自由意思のもとに行っていると思っているが、実は私たちには心理的な「癖」があり、商品やサービスにおけるちょっとした工夫が、消費者の購買行動を左右するのである。 今回、人間のさまざまなバイアスと選択行動について、行動科学の知見をもとに掘り下げた『自分で選んでいるつもり:行動科学に学ぶ驚異の心理バイアス』より、一部抜粋、編集のうえ、お届けする。 マーガリンはなぜ黄色いのか? マーガリンはなぜ黄色なのか、不思議に思ったことはないだろうか。 製造過程でそうなるものだと思っているかもしれないが、実は、最初に発明されたときのマーガリンの色は、少しくすんだ白。細かい人なら「灰色じゃないか」と言いそうなカラーだったのだ。 マーガリンが現在よく知られる見た目になったのはだいぶあとのことで、きっかけを作ったのはルイス・チェスキンというウクライナ出身の心理学者だ。 1940年代、マーガリンメーカーのグッドラック社が伸び悩む売上をなんとかしようと、チェスキンの力を借りることにした。 買い物客がマーガリンを買わずにバターを選ぶ理由を知るため、チェスキンは実験を行った。ランチタイムのセミナーを開き、地元の主婦を招待する。 主婦たちは講義を聞く前に、まずランチビュッフェを楽しむ。といっても特別なメニューではない。三角形に切った食パン、それからバターを小さくカットして溶けないように冷やして並べた。 講義が終わると、チェスキンは参加者となごやかに雑談をした。「講義はどうでしたか?」「長すぎませんでしたか?」「発表者の服装をどう思いますか?」。そして、こんな問いを投げかけた。 「ああ、それから最後にもう一つ。食べ物はどうでしたか?」 チェスキンは実験を6回繰り返し、そのつどバターとマーガリンを入れ替えて出した。 最後の問いに対する参加者たちの答えは世間一般の見解と同じで、マーガリンはバターよりまずいものとして語っていた。 だが、この実験には仕掛けがあった。 チェスキンが出したマーガリンは、あらかじめ黄色に着色して「バター」とラベルを貼ってあった。バターのときは白く着色して「マーガリン」とラベルを貼った。マーガリンは油っぽくて好きじゃなかった、と言った参加者は、実際にはバターについてコメントしていたというわけだ。 実験の狙いは、マーガリンの味に対する感想が本人の期待によって決定されていると証明することにあった。体験を形成するあらゆる要素――色、香り、そして包装など――が期待に影響を与え、味まで違って感じられる。チェスキンはこの現象を「感覚転移」と呼んだ。 チェスキンは自身の理論をもとに、グッドラック社のマーケティングチームにいくつか提案をした。もっとも重大な提案は、マーガリンの色を白から黄色に変更すること。黄色ならバターを連想させ、印象がよくなる可能性が高いからだ。 この作戦を活用したのはグッドラック社だけではなかった。他社もいっせいに黄色で着色するようになり、マーガリン分野全体の売上が飛躍的に伸びた。1950年代にはマーガリンのほうがバターよりも人気となり、それ以降50年以上もバターに差をつけ続けた。 グッドラック社のアプローチは当時ごく一般的なものだった。売上アップの方法を知るために、多くの企業が心理学者を起用していたからだ。 チェスキン自身もグッドラック社だけでなく、製菓材料のベティ・クロッカー、煙草ブランドのマールボロ、ナイフメーカーのガーバー、そしてマクドナルドなど、多彩なブランドの依頼を請け負っていた。 ===== 後略 ===== 全文は下記URLで 引用元: ・本来は白い「マーガリン」が黄色である驚きの理由 行動科学や心理学をマーケティングに役立てる [朝一から閉店までφ★]…