うちの両親は普通じゃないらしい。毎晩二人で晩酌をするし、同じ部屋に布団を並べて寝ているし、気が付くとどちらか一方がどちらか一方に纏わり付いている。記念日には二人で旅行にも出掛けている。私は夫婦というものを彼らしか知らないから、それが普通だと思っていた。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 大人になってから両親の話を他所ですると、「凄いね。うちの両親が触れ合ってるところなんか見たことないよ。」「るいちゃんのご両親って本当に仲が良いよね。」と言われることが多く、そうか、うちの両親は比較的仲が良い方なのだな、と認識するようになった。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 私が成人して家を出るまで、母の口から父の悪口を聞いたことがなかった。両親が口論をしているのを見たのも私が3歳の時と、15歳の時の2回ほど。2回しかないからこそよく覚えている。実際はもっとしているのかもしれないけれど、少なくとも私の前では2回しかしていない。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 何故と聞かれると答え難いが、父と母が喧嘩をしていたら理由を聞かずとも、母の味方をしたくなる。だから、もし私が母に父の悪口を吹き込まれて育っていたら、私は今のように父のことを好きではいられなかったのではないかと思う。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 母が父のことを大好きでいるから、娘である私も父のことが好きなのだ。母はなぜ父のことがそんなに好きなのか。母は「私は子供の頃から母親もいなかったし、父親もまともじゃなかったから、身近に信頼できる人なんていなかった。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 だから大人になっても子供みたいに父ちゃん(夫)に依存してるんだよ。」と言う。切なすぎる。私はそんな理由じゃないと思う。私は、単純に父が母のことを誰より大切にしているからだと思っている。ある日父がホールケーキを買ってきた。注文しないと買えない美味しいチョコケーキだ。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 「今日はおかんが旧姓だった日数と現姓になってからの日数がちょうど半分になった日だからお祝いのケーキを買ってきた。」と言った。もう少し柔らかい表現であったが、こんな内容のことを言っていた。母は24歳で結婚したので48歳の時の話だ。父のことを純粋に素敵だなと思った。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 私が幼い頃、何をしでかして時だったかは忘れてしまったが、内面の部分で叱られた。母にも同じようなところがあるのに叱られていなかった、という場面があった。私は父に「何で私には注意するのに、お母さんには言わないの?」と尋ねてみたことがある。すると父は↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 「子供は俺のエゴで、こういう人になって欲しいっていう想いがあって躾をするでしょ。でも母ちゃんは俺と出会うまでの母ちゃんの人生があって、それによる価値観や考え方、性格があるんだよ。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 俺のエゴでそれを変えろって言うことは俺と出会うまでの母ちゃんを否定することになる。だから母ちゃんには言わないの。」と答えた。当時の私にはなにも意味がわかっていなかったので不服だった。でも今ならわかる。でっかい愛だなあと思う。↓— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 2人は紆余曲折しながらも30年間仲良く暮らしている。3人の子供が家を出た今の方がラブラブらしい。もしそれが普通じゃないのなら、普通の夫婦ってどんなのなんだろう。— まるいるい (@Rui_tontokoton) March 31, 2024 父をはじめとした家族のエッセイを書いています。よかったら覗いてみて下さい(◜ᴗ◝ )— まるいるい (@Rui_tontokoton) April 1, 2024…