全てのレス元スレ 2: ◆U.8lOt6xMsuG:2017/09/18(月) 01:46:43.60 :lBwzHOuD0 土曜日。 事務所の、Paの部署の部屋で一人、僕はコーヒーを啜る。最近コーヒーメーカーが新調されてからというもの、この味にはお世話になりっぱなしだ。ちひろさんが言うには「安物」だそうだが、僕にとっては値千金の機械にも思える。余裕があれば、これと同機種のものを買いに行きたい。 舌鼓を打ちながら飲み干したカップを机に置き、テレビをつけた。映し出されたニュース番組では、女子アナがこれからの天気のことを感情たっぷりに読んでいる。どうやらお昼頃から雨が降るらしい。洗濯物が心配だ。 「あー…」 画面右上の、現在の時刻が映し出されている部分へ視線を持っていく。ポップな『7:52』という数字は、自分の頭を抱えさせた。 新しくコーヒーを注ぎに行こうかとしてカップに手を伸ばす。すると、夕美の担当Pが出社してきた。僕の存在に気づいた彼は、「おはようございます」と言い切ることなく、少しの間僕のことを不思議そうな目で見て、 「今日、お前休みじゃなかったっけ?」 と告げた。その言葉に、僕はただ力なく首を縦に振るしかなかった。…