1: 少考さん ★ 2024/02/11(日) 10:21:42.78 ID:v0d//csz9 酷暑で豚が次々と死んでいく<気候異変 第2部・豊かな食卓はいつまで>①:北海道新聞 2024年2月11日 5:00 食料自給率(カロリーベース)が200%を超える「食の王国・北海道」。道内の陸と海に迫る変化を報告する連載の第2部では、全国の食卓に欠かせない道産の農畜産物、水産物に忍び寄る気候変動の影響や新たな作物の栽培の可能性などを探ります。 第2部「豊かな食卓はいつまで」は5回連載です。初回はすべての方に全文公開しています。 ②ジャガイモのほくほく感が消える ③くるくる変わる魚の顔ぶれ ④あんこの風味に迫る危機 ⑤新たな作物、北海道に上陸中 「う米豚」の名でブランド豚肉を生産する千歳市駒里の「おおやファーム」は、繁殖から肥育までを手がけ、年間3万1500頭を出荷する。この養豚場で昨夏、次々に豚が死んだ。 体重200キロを超え、出産を控えた母豚がびっしりと並ぶ豚舎で、代表の大矢智彰さん(53)は言った。「母豚が出産直前で死んでしまう。異常な暑さで、事故(致死)率も異常な高さだった」 札幌管区気象台によると、昨年6~9月、最高気温が30度以上の真夏日となったのは、同ファームに近い新千歳空港の観測地点で16日間に上った。統計を取り始めた2003年以降、千歳では真夏日は平年で2、3日しか観測されておらず、例のない暑さだ。 朝、豚舎を見回りに行くと、母豚がぐったりとして動かない。「夜からお産が始まり、暑さで参ってしまったのだろう。どうすることもできなかった」 同ファームで飼う母豚約1400頭のうち、昨年、暑さなどのため死んだのは約70頭。事故率は約5%に達した。一般的に出荷までの事故率は3%以下に抑えることが養豚業者の目標とされる。これまで3%を超えたことはない。 豚は1回の出産で平均15頭の子を産む。母豚が死ぬと、おなかの子豚も息絶える。本来なら半年近くかけて約120キロまで育ってから出荷するはずだった。大矢さんは言う。「母豚と子豚がともに死んだことで、損失は平年の倍近い約3千万円に上る」 豚は暑さに弱い。汗腺が退化した豚は、人間のように汗で体温を下げるのではなく、呼吸で冷やすしかない。日本養豚開業獣医師協会の大井宗孝理事(73)は「昨夏は体を冷やそうと呼吸が速くなり、心臓の負担が大きくなって死に至ったケースが全国で目立った」と分析する。 日本養豚事業協同組合の聞き取り調査によると、猛暑により、昨夏の事故率が7~10%まで上昇した養豚業者が全国で相次ぎ、道内にも複数あった。 ■暑さで弱まる精子 数年にわたり影響も 生き残った豚にも影響はある。同組合の矢原芳博専務理事(62)は、暑さで体内の精子の力が弱まり「この先、生まれる子豚も出荷頭数も減る。数年にわたって影響が出る」と予測する。 もともと冷涼な北海道は、豚の「新たな産地」に発展しつつある場所だ。狭い地域に養豚場が密集する本州と違い、十分に距離が取れるため、感染症などが広がるリスクも少ない。 道内の飼育頭数はこの20年で約3割増え、都道府県別で6位から3位に上昇。2023年の飼育頭数は75万9600頭で過去最多となり、全国2位の宮崎県に迫る勢いだ。04年の創業から生産規模を5倍にした「おおやファーム」以外にも、事業拡大の動きが相次ぐ。 だが、そんな北海道の「冷涼な夏」を襲い始めた異変に、養豚業者の不安は強まるばかりだ。 食肉製造大手エスフーズ(兵庫県)のグループ会社で、ブランド豚「ゆめの大地」を生産する北海道中央牧場(北広島市)は2010年の設立後、日高管内えりも町などにも養豚場を開設。22年度の出荷頭数は、当初の約7倍にあたる19万9千頭に増えた。 飯村裕二統轄本部長(62)は言う。「昨夏は本州並みの暑さで、夜も気温が下がらなかった。北海道で常態化したら、死ぬ豚がさらに増えてしまう」 ■今世紀末の道内、真夏日が21日増加 (略) (報道センター 芝垣なの香) ※全文はソースで。 引用元: ・【北海道】酷暑で豚が次々と死んでいく<気候異変 第2部・豊かな食卓はいつまで>① [少考さん★]…