不正が行われた背景について「経営陣に盲従する歪な企業風土」との指摘がありますが、新たに「社員が自腹でお金を補填させられていた」と元社員が証言しました。 修理のために持ち込まれた車に、わざと傷をつけるなどし、保険金を不正に水増し請求していた「ビッグモーター」。 これまで取材に応じた元社員らは、不正の背景を「会社の利益至上主義」だと証言していましたが、社員自身が、損失を肩代わりさせられることもあったと、別の元社員が、新たに証言しました。 ビッグモーター元社員 「お客さんから回収しきれない部分(お金)に関しては、営業(担当社員)が充当しているというのは、多々見受けられるところではあります」 社員が自腹で補填するのは、日常茶飯事だったといいます。 さらに、元社員と店長とのSNSでのやりとりでは、「ビッグモーター口座案内」として、5万円を入金するよう求められています。 店長:お客様不足分回収という形で、お客様の販売分に5万円充当し完了。 このお金は、元社員が、客から回収し忘れたお金ではなく、計算上つじつまが合わない不明金を、客名義で払うように命じられたものだというのです。 ビッグモーター元社員 「もう、辿れなくなっているという状況で、どうにもならなくて、お客さんとしては、払う必要のないお金の部分もあるので、僕が入金したという形になります。会社の雰囲気的に、支払わないという選択はないかなと。そう言うんだったら、もう『辞めていいよ』のスタンスなんで」 ビッグモーターは、ニュース23の取材に対し、「当社として、当該事案は把握しておりません」と回答しました。…