1 名前:仮面ウニダー ★:2023/05/25(木) 13:12:29.70 ID:f5iiKq5X.net ー前略ー ◇ 「時間的な制約とカナダのニーズを考えると、韓国のような国から潜水艦を購入するのは理にかなっている」 カナダの大手紙「ザ・エディトリアル・ボード」(5月4日付)に、同国海軍のアンガス・トップシー副司令官はこう答えた。 カナダ海軍では、英国から中古で買った潜水艦「ヴィクトリア」級4隻がトラブルで修理期間が長くなり、ほとんど出港できないという。 海軍はこの同級が退役する前に、新たに時間のかかる国内生産を避けて「最大12隻の新型潜水艦を調達したい」としている。 同紙によると、「カナダ海軍にとって最も重要なのは数カ月間の連続運用能力と北極圏をカバーできる長距離航行能力で、 韓国のKSS―Ⅲ(島山安昌浩級潜水艦)は、われわれのニーズを満たしている可能性が高い。 カナダ海軍は今月中に韓国と日本に視察団を派遣する予定だ」と報じている。 韓国の同級の潜水艦は全長83・5メートル、幅9・6メートル、水中排水量3800トン。 動力はディーゼルエンジンと、リチウムイオン蓄電池(2025年進水4番艦より)。 兵装は魚雷発射管8門と6セルある艦対地ミサイルのためのVLS(垂直発射装置)装備。 乗員50人。速力約20ノット。航続距離1万カイリ。作戦行動日数50日。 一方、わが国の最新鋭の「たいげい」型潜水艦は、全長84メートル、幅9・1メートル、排水量、動力システムは韓国艦とほぼ同じ。 兵装は魚雷および同発射管からハープーンミサイルも使用可能。 ただし、VLSは装備していないため今後、改修される可能性がある。航続距離などは発表されていないが韓国艦とほぼ同様。 なぜ潜水艦輸出の話をしたかというと、現在、政府内では「防衛装備移転三原則」の見直しの議論が始まり、 他の大型装備の輸出も可能になるかもしれないからだ。 これまでの装備品の輸出は、「救難」「輸送」「警戒」「監視」用途に限られていたので、防空レーダーしか実績がない。 これまでの国産兵器は国内向けだけにつくられ、生産量も少なく、高コストに加え収益も上がらない。防衛産業の各社が撤退する理由もよく分かる。 ■日本の「独自進化」技術に世界注目 こうなると自衛隊の装備品もいずれは製造や調達が困難になる。今こそ輸出に力を入れるしか、わが国の防衛産業の再生はないのだ。 いずれにしろ日本の潜水艦は、通常動力型では静粛性などの性能すべてにおいて世界最高峰だ。 敗戦によって航空機の開発は禁止されてブランクがあったが、戦後、潜水艦技術は引き継がれ、独自の進化を遂げてきており、長年に渡って世界から注目されてきた。 一方で潜水艦は「機密の塊」ともいえる。筆者も複数回、海自の最新鋭潜水艦を取材させてもらったが、 ハッチの出入り口から艦内の様子など機密部分が多く、写真撮影は厳しく制限された(=例えば、潜航可能深度などが公になるため)。 ただし7年前には輸出をめぐりこんな機運もあった。 16年にオーストラリアの次期潜水艦選定で、当時の安倍晋三、トニー・アボット両首相のトップダウン会談で、日本の潜水艦導入の話が持ち上がったのだ。 だが、結果的に入札形式となり、土壇場でフランスに敗れた。 オーストラリア側は自国での建造(=地元の雇用)を求め、日本側もそれに伴う潜水艦の機密漏えいに対する懸念も背景にはあったためだ。 装備品の輸出というシステムが当時はなかったせいもある。 今回、カナダとの間でこの「大型案件」が成功すれば、メイド・イン・ジャパン装備品の輸出の一里塚となるだろう。 国防という観点からも防衛産業の衰退を防ぐためにもライバル韓国に負けてほしくない。 ■世良光弘 夕刊フジ 2023.5/25 11:00 引用元:…