「移動時間は無駄だと思う」という考え方に、20代の67%と30代の56%が同意している――。旅行を含めた「移動」についての意識を尋ねる調査を実施した研究者がいます。その結果などをもとに5月、『移動と階級』(講談社現代新書)を著した社会学者の伊藤将人さんに、若い世代の「移動」の価値観について聞きました。 その調査の中でも若い世代の傾向を尋ねると、「若年層ほど移動時間は無駄だと思っています。移動時間に生産的な活動をしたいと思ってるということもわかりました」と指摘します。 「最近は、旅行や移動に限らず、能力主義に関する話題や本も目にします。『成長至上主義』『目的至上主義』みたいなものが、移動にもあるのだという印象です」…