384: 名無しさん@お腹いっぱい。[sage] 2012/09/14(金) 01:58:16.17 息子が中学でメンデルの法則が~と話題に出たので書く。 中3当時、俺は理科係だった。 ある日の6限、理科の授業が終わり、係の俺は黒板を消し終えてふと見ると、 教室に帰らずぽつねんと椅子に座った女子が一人。ほとんど話したことも無い子だ。 「どしたん?」と声をかけた。顔が真っ青だ。 貧血?と思い「おいおい大丈夫か?保健室行くか?」と続けるが無反応。 こりゃ重傷だなと思い、施錠しないといけなかったのでなんとか立たせ、 教科書とかも持ってやり、保健室へ。 二人で保健室までの道のりをぽてぽて歩いてると、その子がぼそっと、 女「俺君て理科得意だよね」 俺「まあ好きだね」 女「B型とO型の親から、A型が生まれることってある?」 そう、その日の授業内容は、メンデルの法則・血液型の遺伝。 俺「普通はあり得ない。稀にAB型からO型が生まることがあるらしいけど」 「もし起きたとしても、すごい確率低いんじゃないかな?」 女「・・・だよねぇ」 俺「?」 女「お母さんがO型で、お父さんがB型なのに、あたし、A型なんだよね・・・」 俺「!」 彼女は泣いてはいなかった。無表情だったけど。 その後、下手に慰めることもできず、保健室に送り届けた。 その日彼女はそのまま教室に戻ってこなかった。 金曜だったので、俺は土日を悶々と過ごした。部活も身が入って無かったと思う。 週明けの月曜、やはり悶々としながら学校へ行った。 下駄箱で声をかけられた。 「俺君!」 彼女だった。 そして、彼女は心から私は嬉しいですって顔に書いてあるような笑顔だった。 それを見て『ああ、大丈夫だったんだ』と思った。 「お父さんのほうが間違ってた!A型だった!」 笑顔に見とれる俺。 「・・・よかったな」 「うん!」 その後なんとなく仲良くなり、 笑顔にやられた俺が猛アタックし、同じ高校に行き、まあ色々あって今に至る。 終わり。…