1 名前:昆虫図鑑 ★:2025/08/17(日) 11:50:29.38 ID:kXGIkNsD.net (略) 嫌韓の人が多い時期もあったが、近年はそのニュアンスが薄れていたにもかかわらず、なぜこれらの取り組みは不発に終わってしまうのか。 実際のところ、地上波におけるリメイク、共同制作、韓国人俳優の出演には、越えづらい壁のようなものが存在している。 その最たるものは、日韓の価値観と文化の違い。そもそも同じアジアというだけで日本と韓国の価値観と文化は大きく異なり、互いの国にアジャストさせることは難しい。もちろん欧米と比べれば近いのだが、それでも「多くの人々が衣食住のさまざまなシーンで共感できるか、違和感なく受け入れられるか」と言えばかなりあやしく、没入感は得られづらくなる。 韓国人俳優の出演に関しても、日本人視聴者にしてみれば、韓国人と日常生活で関わり合うことは少ない。彼らと恋をし、仕事をするだけで非日常を描いたドラマになり、日韓を行き来するようなシーンも非現実的すぎて感情移入が難しくなってしまう。 地上波では3カ月ごとに30作前後のドラマが放送される中、あえて感情移入がしづらい韓国系ドラマを選ぶ必然性は薄い。少なくとも現在の地上波では「韓国が好き」という前提がなければ越えられない壁があることは間違いないだろう。 (略) 民放各局は2010年代前半あたりから平日夜の視聴率獲得に苦戦していて、特に録画や配信で見る人も多いドラマは悩まされてきた。その点、韓国系ドラマは「平日夜にリアルタイムでドラマを見てくれるのは女性層であり、なかでも韓国ドラマ好きの人なら期待できるのではないか」という狙いがある。逆に男性視聴者も多い土日は好き嫌いのはっきり分かれる韓国絡みのドラマはリスクが高く避けられやすい。 しかし、肝心の韓国ドラマ好きは地上波でのリメイクや共同制作に厳しい目を向けているだけに、そのマーケティング感覚は危うさを感じさせられる。それ以前に韓国ドラマ好きはどれくらいいるのか。多かったとしても、本家の韓国ドラマを差し置いて地上波のリメイクや共同制作を選んでもらえるのか。ここまでの結果を踏まえると、その狙いは外れているように見えてしまう。 ヒットせずとも韓国から得られるものが大きい しかし、テレビ朝日とTBSの取り組みは決して失敗ではなく、未来に向けた貴重な一歩となるのかもしれない。 ここまで手がけてきた地上波における韓国ドラマのリメイクや共同制作のヒットは難しいとしても、それ以外に“得られるもの”が多く、日本テレビやフジテレビに対するアドバンテージになっていくことが推察される。 (略) 韓国ドラマは放送より配信向きで相性が悪い 一方、民放各局のゴールデン・プライム帯で放送されるドラマは、CM収入の大きさから今なお視聴率獲得が求められるだけに、局地的な熱狂より幅広い人気を得ていかなければならない。その点、リメイク、共同制作、韓国人俳優の出演は、前述した価値観や文化、見た目や言葉などの違いから視聴者を限定しやすく、一部の盛り上がりのみで終わってしまうという状況が続いている。 ドラマも視聴率による放送収入の割合を減らし、海外を含めた配信再生、イベントやグッズの販売、企業コラボなどを含めて幅広く稼ぐことが求められているが、現時点ではそれらを視聴率獲得より優先させることは難しい。だから海外や配信で受ける韓国ドラマを日本国内向けにリメイクしてもうまくいきづらいし、海外や配信で受けるドラマ作りに長けた韓国のスタッフを国内向けのドラマで生かすことも難しいのだろう。 ちなみに今年、韓国ドラマのリメイクでは『私の夫と結婚して』がAmazonプライム・ビデオ、『怪物』がWOWOW、『私は整形美人』がFODで配信・放送されている。また、Netflixではオク・テギョンが磯村勇斗と主演を担う『ソウルメイト』も控えるなど、配信では韓国絡みの作品が増えているのは明白。局地的な熱狂を生み出したい配信との好相性がうかがえる。 「第1次韓流ブーム」と言われる『冬のソナタ』のヨン様フィーバーが発生したのは2004年。それから20年あまりの時を経て日韓のクリエイターが日本で放送される韓国系ドラマの制作に本腰を入れているのは間違いないだろう。ただ、好きな人がお金を払って見る有料配信で一定のヒットこそ見込めるものの、国民的なブームの気配はないように見えてしまう。 その図式は、韓国の音楽、グルメ、美容、コスメなどが若年層女性から支持を集めながら、国民的な広がりを見せないことと似ている。地上波のドラマと韓国系ドラマは相性が悪く、だからこそ業界内で「韓流は通用しない」という声があがりはじめているのかもしれない。 全文はソースで 木村 隆志 引用元:…