1::2022/01/29(土) 12:50:46.31 ID:PGm63fX+0 BE:866556825-PLT(21500) なぜ水素は「未来の燃料」ではなくなったのか? 脱炭素目指す自動車メーカーが手を引く理由 水素燃料電池電気自動車(FCEV)は、今まさに大舞台に登場するはずだ。欧州諸国を筆頭に、2030年から新車のICE車を順次禁止していくことが決まっている中、ガソリン車とディーゼル車には厳しい目が向けられている。 2030年にICE車を禁止する英国政府は、排出量削減のため低炭素水素の製造に力を入れている(2030年までに年間5GW分の製造能力を確保する計画が昨年発表されたが、これは原子力発電所2基分の出力に相当する)。またFCEVは、ICE車からの移行に伴う航続距離や充電への不安を解消してくれる。では、FCEVは今どこにいるのだろうか? 当の英国では、主要自動車メーカーからわずか2台のFCEV(トヨタ・ミライとヒュンダイ・ネッソ)を購入することができる。昨年は、ミライが10台、ネッソが2台新車登録されただけだった。一方、バッテリー式電気自動車(BEV)は19万727台販売され、全体の12%を占めた。 水素燃料電池は数十年にわたり研究が行われているにもかかわらず、多くの自動車メーカーがこの技術から手を引いている。 ホンダは昨年、需要が少ないことを理由に、クラリティ・フューエルセルの生産終了を発表した。2020年には、メルセデス・ベンツが高コストを理由に、長年続けてきた「F-Cell」計画を中止した。 ゼネラル・モーターズは、水素燃料電池の用途を広げ、「陸・海・空」への導入を目指している。ジャガー・ランドローバーは昨年4月、排出量削減プログラムの一環として年末までにディフェンダーFCEVをテストすると発表したが、10月に燃料電池部門責任者のラルフ・クレイグ氏を失い、後任者の有無やテストの進捗については口を閉ざしたままだ。 そして、燃料電池を最も強力に推し進めてきたトヨタでさえ、この技術に対する野心を自動車から遠ざけている。欧州トヨタのマット・ハリソン社長はインタビューで、「乗用車の場合、正直なところ、燃料電池に大きなチャンスがあるとは思いません。(2030年までに)年間数千台といったところでしょう」と語っている。 では、何が問題なのだろうか。…