「詐欺メールとして報告されていますが、送信者も受信者もあなたご本人のようです」。仕事中の投稿者のもとに、社内のIT部門からこんな確認のメールが届いた。怪しいメールを見つけたら報告する。会社員としてはお手本のような行動のはずだった。ただひとつ問題だったのは、投稿者が詐欺として通報したのが、ほかでもない自分自身の送ったメールだったことである。 ※注:フィッシング詐欺は、銀行や取引先などになりすましたメールを送りつけ、偽のサイトへ誘導してパスワードやカード番号をだまし取る手口のこと。会社で使うメールソフトには、怪しいメールを受け取ったときに押す「フィッシング詐欺として報告」のようなボタンが付いていることがあり、押すとそのメールが社内のIT部門へ届けられる。BCCはメールの宛先欄のひとつで、ここに入れた人のアドレスはほかの受信者には表示されない。大勢に同じメールを一斉に送るとき、受け取った人同士にお互いのアドレスを見せないために使われる。 何をやらかした? 📌 投稿者は職場でチームを代表して、複数の相手に案内メールを送った。受け取る人のアドレスは全員BCCに入れ、宛先欄には自分自身のアドレスを入れる形だった。そのうちの1人から返信が届いたとき、投稿者はうっかりそれを詐欺メールとして報告してしまう。しかも報告はやり取りまるごとに及んだらしく、自分が送った元の案内メールまで通報した形になった。まもなくIT部門から「送信者も受信者もあなたご本人のようです」と確認のメールが届き、投稿者は自分で自分を通報したと認めることになった。 事の発端 チームを代表して送った案内メール 投稿者はある日、職場でチームを代表して案内のメールを送った。どんな内容の案内だったのか、何人に送ったのかは、投稿には書かれていない。 分かっているのは送り方だ。受け取る人のアドレスはすべてBCCに入れ、宛先欄には投稿者自身のアドレスを入れていた。 大勢に送るメールで「宛先が自分」になるわけ 何人もの相手に同じメールを送るとき、全員のアドレスを普通の宛先欄に並べてしまうと、受け取った人同士でお互いのメールアドレスが丸見えになる。面識のない人どうしに、勝手にアドレスを教えてしまうことにもなりかねない。 そこでよく使われるのが、受け取る人を全員BCCに入れ、宛先欄には送る本人のアドレスを入れておくやり方だ。こうすると、受け取った側の画面で宛先として表示されるのは送り主だけになる。つまりこの案内メールは、見た目の上では「投稿者から投稿者へ」送られたメールになっていた。 もうひとつ、BCCで受け取った人がそのまま返信すると、その返信は送り主にだけ届く。たいていは、元の案内メールが下に引用された形で届く。 やらかしの一部始終 届いた返信を、詐欺メールとして報告 しばらくして、BCCで案内を受け取った相手の1人から、投稿者あてに返信が届いた。投稿者はこのメールを、うっかり詐欺メールとして報告してしまう。どういう操作でそうなったのかは、投稿には書かれていない。 怪しいメールは開かずに報告するよう社員に呼びかける会社は、今では珍しくない。本物そっくりの偽メールを抜き打ちで社員に送り、きちんと報告できるかを試す訓練をしている会社まである。報告ボタンは、それくらい身近なボタンになっている。 通報していたのは、やり取りまるごと 投稿者としては、返信を1通報告しただけのつもりだった。ところが、どうやらやり取り全体を報告した形になっていたらしい。投稿者自身が送った元の案内メールも含めて、まるごと「詐欺の疑いあり」としてIT部門に届いたことになる。 投稿者がそれに気づいたのは、報告してまもなく、IT部門から確認のメールが届いたときだった。そこにはこう書かれていた。「詐欺メールとして報告されていますが、送信者も受信者もあなたご本人のようです」 IT部門の側から見れば、無理もない確認だった。送り主は投稿者で、宛先も投稿者。自分から自分に届いたメールを、本人が「これは詐欺です」と通報してきたのだから。 モニターの前で、思わず声を出して笑った 確認のメールを読んだ投稿者は、モニターに向かって声を出して笑い、思わず手のひらでおでこを押さえた。そりゃそうだ、自分で自分を通報したんだから——。 その後 投稿者はIT部門に、自分の間違いで報告してしまったことを伝えた。ありがたいことに、この会社のIT部門はなかなかユーモアの分かる人たちだった。返ってきたのは「問題ありません。そうだろうと思っていました」という、あっさりした一言だった。 投稿者は投稿の最後を、こんな軽口で締めている。「そういうことですよ、IT部門のみなさん。油断してもらっちゃ困りますからね」 元の投稿のコメント欄では、「IT部門も『電源を切って入れ直しましたか?』以外の案件が来て、むしろうれしいはず」という声に答えて、投稿者本人が名誉を少しだけ挽回している。困ったことがあれば、自分で試したことを全部書き出してから窓口に行くか、問い合わせを出すようにしているそうだ。「自分を詐欺メールで通報したことはあっても、パソコンの調子がおかしいときに再起動するくらいはちゃんと心得ています」とのことである。 海外の反応 1. やらかし名無しさん これは文句なしに見事なやらかし。誰ひとり損をしていないのに、関わった全員がくすっと笑える。確認のメールを書いたIT部門の人も、たぶん笑いをこらえながら打ってたと思う。 2. やらかし名無しさん それくらいで驚いてちゃまだまだ。自分なんか、うっかり自分で自分をクビにしたことがあるからね。 3. やらかし名無しさん(>>2への返信) ちょっと待って、それどういうこと? そんな気になる一言だけ残して、説明もなしに去るのはさすがにずるい。 4. やらかし名無しさん(>>3への返信) 部下を解雇する手続きで、その部下の社員番号じゃなくて自分の社員番号を送っちゃったんだよ。部下を検索すると、上司の欄に自分の名前と番号も並んで出てくるから、取り違えた。よくある間違い……だと自分に言い聞かせてる。まあ、結局みんなで大笑いしたけどね。 5. やらかし名無しさん(>>4への返信) 「みんなで大笑いした」の「みんな」には、たぶん解雇される当の本人だけは入ってないよね。 6. やらかし名無しさん(>>4への返信) 投稿者です。いや、それは笑うしかない。でも正直、自分がいつか部下を持つ立場になったら、まったく同じ間違いをする自信がある。人を解雇するのは気の重い仕事だろうから、あなたにとっても人事部にとっても、少しは場が和むきっかけになっていたらいいな。 7. やらかし名無しさん 自分は昔、3万通のメールで会社のメールサーバーをひと晩止めたことがある。自分で書いたプログラムで、メールを送る命令を1行上に書いてしまったせいで、繰り返しが全部終わってから1通送るはずが、繰り返すたびに1通ずつ送り続けてた。それでもその月の受信数ランキングでは、なんと社内3位止まり。担当の人がわざわざ集計画面の写真を送ってきてくれて、あれは本当に笑った。 8. やらかし名無しさん(>>7への返信) 3万通受け取って3位止まりって、1位と2位はいったい何通受け取ってたんだ。1日に10〜20通来るだけで多いと思ってた自分が恥ずかしくなってきた。 9. やらかし名無しさん(>>7への返信) それってもしかして、間違って一斉送信されたメールに「配信リストから外してください」と全員あてに返信する人が続出して、どんどん悪化するパターン? 社会人になって最初の職場でまさにそれが起きて、メールサーバーが2日ほど止まった。 10. やらかし名無しさん(>>9への返信) いや、ありがたいことにそういうのじゃない。動作確認用のメールを、自分あてに3万通送り続けてただけ。お客さんには何の影響もなかったよ。これまでどの職場でも、お客さんに変なメールを送ったことは一度もない。……自分の知る限りでは。 11. やらかし名無しさん(>>9への返信) 投稿者です。うちの会社でも似たようなことがあった。会社で使っているオンライン学習用のシステムから、週末にお知らせが間違って一斉送信されてしまって、同僚が月曜に出社したころには、そのお知らせへの返信が3000件を超えてた。 12. やらかし名無しさん IT部門の人たちは、「電源を切って入れ直してみましたか?」以外の案件が来て、むしろうれしかったんじゃないかな。毎日同じやり取りの繰り返しだろうし。 13. やらかし名無しさん(>>12への返信) 社内のIT担当をやってるけど、本当にそう。一日の大半は「パソコンが動かない」「電源は入ってますか」の往復だから、こういう誰も困ってない報告は大歓迎。昼休みの話のネタをひとつもらえた気分になる。 14. やらかし名無しさん 少なくともIT部門には、「この人は会社の情報を守ることに、ものすごく真剣だ」ってことだけは伝わったね。自分が送ったメールすら疑ってかかる徹底ぶり。 15. やらかし名無しさん IT部門からすれば、社員が本物の詐欺メールに引っかかって会社の情報を危険にさらすより、間違いの報告が来るほうが何倍もありがたいと思う。おまけに次の休憩時間の笑い話まで届けてあげたんだし。 16. やらかし名無しさん 笑い話なんだけど、実は「自分から自分に届いたように見えるメール」って、最近うちの会社を狙って大量に来てる攻撃そのものなんだよね。電子契約の署名依頼を装って、支払いの合意書か何かに見せかけたリンクが付いてる。IT部門がわざわざ本人に確認してきたのも、それを警戒してのことかも。 17. やらかし名無しさん(>>16への返信) 投稿者です。それは知らなかった、教えてくれてありがとう。自分から自分あての詐欺メールはまだ受け取ったことがないけど、電話ならある。職場に知らない人から「おたくの番号から電話がかかってきた」と連絡が来て、番号を勝手に使われているだけで、自分がふだん電話をかける相手は、うちの会社に関係のある学生さんだけなんです、と説明するはめになるんだ。 18. やらかし名無しさん いつの間にか自分が詐欺メールの送り主になってたわけだから、次は自分あてにちゃんと名乗ってあげて。「はじめまして、ナイジェリアの王子です。莫大な遺産をお譲りしたいので、口座番号を教えてください」って。海外では昔からおなじみの詐欺メールの文面ね。 19. やらかし名無しさん 前の職場では、IT部門が本物そっくりの偽の詐欺メールを抜き打ちで送ってくる訓練があった。自分は見事に引っかかってリンクを押し、「これは訓練です」という画面が出て、そのまま研修動画を最後まで見させられた。理由はどうあれ報告ボタンを押した投稿者のほうが、訓練の点数で言えばよっぽど優秀だよ。 20. やらかし名無しさん(>>19への返信) 自分はその訓練を警戒しすぎて、本物の上司から来た急ぎのメールまで報告したことがある。IT部門から「こちらは本物のメールです」と返事が来るまで待っていたせいで、上司への返信が半日遅れた。 21. やらかし名無しさん 仕事のメールで「このたびは失禁をおかけして申し訳ございません」と謝られたことがある。英語だと「ご不便(inconvenience)」と「失禁(incontinence)」のつづりがよく似ていて、打ち間違えるとこうなるらしい。まあ、それはそれで謝るべき案件だけど。 22. やらかし名無しさん 最後の「油断してもらっちゃ困りますからね」で、しれっと開き直ってるのが好き。IT部門の「そうだろうと思っていました」も、この手の報告に慣れてる感じがして味わい深い。いい職場だと思う。 まとめ 宛先を自分にして送った案内メールへの返信を、うっかり詐欺メールとして報告した投稿者。IT部門に「送信者も受信者もあなた」と確認され、自分を通報したと認めるはめになった。海外の反応は「誰も損しないのに全員が笑える」と和む声が中心で、自分をクビにした、3万通のメールでサーバーを止めたといった職場のやらかしも集まった。本物に引っかかるより、間違えて報告するほうがずっといい。IT部門の「そうだろうと思っていました」は、たぶん本心だ。 元ソース: 職場で、うっかり自分自身を詐欺メールの送り主として通報してしまった The post 「送信者も受信者もあなたご本人のようです」IT部門からの確認メールで、自分を詐欺メールとして通報していたと知った話 appeared first on やっちまった!海外のやらかし告白.…