
1: 煮卵 ★ A9cfYjXI9 2026-08-29 00:54:48 日本の出生数は10年連続で「過去最少」を更新している。少子化はどうすれば止まるのか。 独身研究家の荒川和久さんは「子育て支援も共働き推奨もすべて逆効果だ。政府は若い世代に安心を提供しようとして、むしろ壊している」という――。 ■子育て支援が招いた「逆効果」 「社会全体で子どもを育てる」 少子化対策に関して、政府がお決まりのように使用する言葉です。 すでに開始された「子育て支援金制度」もいままでの少子化対策も基本はこの考え方です。児童手当を拡充し、保育所を整備し、幼児教育・保育を無償化し、育児休業を取りやすくする。 こうした政策の根底には「子育ての負担を社会で分かち合えば、若い世代は安心して子どもを持てる」という考え方があります。 しかし、その方向で継続してきた少子化対策で何かが改善したでしょうか。いうまでもなく、答えは「否」です。 (略) そもそも「社会全体で子どもを育てる」という理念は、本来、「親だけで抱え込まなくていい」という安心を与えるためのものだったはずです。ところが、現代の子育てを見ていると、別の現象が起きています。 保育、教育、習い事、受験、大学、住宅、食事、医療……。子どもに「してあげるべきこと」は際限なく増えました。 「子どもを育てる」ことが、昔よりはるかに大きなプロジェクトになってしまっています。そして、それらの多くがサービスとして市場化されることで、「子育ては価格を持つ」ようになってしまいました。 要するに、より質の高い子育てをしようとすればするほど、「お金がかかる」状態となったのです。 (略) ■「共働き・共育て」推奨という圧 一方で、政府もメディアも「共働き・共育て」を推奨しています。これもまた子育て支援と同じ逆説が起きていると言えます。(略) 昨今の「共働き・共育て」論は、夫婦ともにフルタイムで働け、同じように年収を稼げ、家事育児時間も同じにしろ、二人とも育休を取れ、といった強制的社会圧を感じます。 いわば「共働き・共育て」全体主義のようなものです。 ■働く妻が飛躍的に増えた背景 実際、夫婦(35~39歳世帯主)の就業形態の推移を見ると、「共働きしたいから」というよりは「共働きせざるを得ないから」という背景が如実に見て取れます。 2000年以降で、妻の有業率が飛躍的に増加していますが、それと反比例するように、夫婦世帯そのものが激減しています。これは、「共働きできる夫婦ではないと結婚できなくなった」という状況です。 あわせて、妻の有業率と夫の年収推移(物価高を勘案した実質年収推移)を見ると、夫の年収が下がり続けたことの穴埋めとして妻の有業率が増えています。 近年、夫の名目年収はあがりましたが、実質年収はむしろ2000年時点の水準にさえ届きません。物価高に対応するため、さらに妻の有業率も継続して増加しました。でないと、家計が成り立たないからです。(略) ■子どもの数が増えたのは「上位層」のみ 2000年と2025年とで、所得階級五分位(世帯を収入順に20%ずつ5つのグループに分けたもの)別に、夫婦の児童数・妻の有業率・夫の年収・妻の年収がそれぞれどれだけ増減したかを一覧にしたものが図表2です(収入は物価高を勘案した実質値)。 児童数が増えたのは上位20%層だけですが、児童数の増減は夫の収入と比例します。妻の有業率は年収階級に関係なく増えていますが、妻の収入増は夫が収入減と相関、つまり、夫の実質減少分を妻が補填しているわけです。 妻の収入がもっとも増えているのは中間層ですが、そこには中間層の経済的苦しさが見て取れます。そして、この中間層の夫婦数が激減している。つまり、中間層の結婚が減ったわけです。 フルタイムでバリバリ働く体力と意欲と環境のある「超人夫婦」だけが世帯年収をあげ、子どもの数を増やす一方で、それ以外の夫婦はむしろ「働けど子どもを増やす余裕はない」という状況と考えてよいでしょう。 全文は↓ [PRESIDENT online] 2026/8/28(金) 11:15…