1 名前:少考さん ★:2026/07/08(水) 10:29:54.43 ID:AT8uRs9S9.net 「虐待を実名で報じるのはやめて」「誰も幸せになれない」 元巨人・阿部慎之助氏逮捕のメディア報道に児童福祉の現場からあがる悲痛の声 | AERA DIGITAL 2026/07/08/ 07:00 大谷百合絵 目次 2ページ ・「僕がちゃんとしなかったから、お母さんは…」 3ページ ・「逮捕された親の子」というレッテル 巨人の阿部慎之助前監督(47)が18歳の長女への暴行容疑で書類送検された件について、東京地検は6月15日、不起訴処分とした。プロ野球の現役監督が辞任に追い込まれた重大ニュースとして報道は苛烈を極め、長女が児童相談所に相談したという経緯から、当初は阿部氏の虐待を疑う憶測も広がった。しかし、児童福祉の現場からは、「虐待事案を実名で報じるのはやめてほしい」という切実な声があがる。実名報道された当事者家族がむかえる「誰も幸せになれない」結末とは――。 * * * 「これ以上報道しないで……」 早稲田大学人間科学学術院助手で、日本やイギリスの児童相談所での勤務経験もある田幸恵美さんは、阿部前監督についての連日の報道合戦に心を痛めた。SNS上では、阿部氏の家族関係についての臆測が瞬く間に拡散し、チャットGPTに勧められるまま児童相談所に相談したとされる長女への批判まで飛び交っていた。 「親から暴力をふるわれている子どもや、子に暴力をふるうほど追い込まれている親御さんが、あのような報道やバッシングを目にしたら、『児相に相談すると名前をさらされて大変な目に遭うかもしれない』と恐れ、SOSの声をあげることを躊躇(ちゅうちょ)しかねません」 虐待がある現実を伝え、それを抑止するのが報道の目的であれば、匿名でも問題ないだろう。実名報道は加害に及んだ親だけでなく、被害を受けた子どもをはじめ同居する家族にまで社会的な制裁を与えることになり、二次、三次のトラウマを生み出しかねない、と田幸さんは危惧する。 (中略) 「逮捕された親の子」というレッテル 北川さんは、親子がもう一度やり直せるよう、サポートを続けてきた。母親には新たな就職先を紹介し、子どもとの関わり方を学ぶプログラムを受けてもらった。里親家庭で暮らすことになった子どもには、心のケアを徹底しつつ、母親と一緒に過ごす時間もなるべく確保するようにした。 だが、虐待による逮捕、実名報道を経て、運よくこのような支援にアクセスできるケースは一握りだ。仕事や社会的地位などすべてを失って世の中に放り出され、孤立する親子の姿を思い、北川さんは危機感をにじませる。 「虐待が明るみに出るというのは、追い詰められた家族関係に第三者が介入し、修復できるチャンスなんです。それなのに、今の日本では警察やメディアによる断罪は行われても、その後の支援につなげるシステムがあまりに脆弱(ぜいじゃく)です。一度失敗したら二度とやり直せないような社会はおかしいと思います」 西日本の児童相談所に勤務する、ある弁護士は、「虐待をした保護者が逮捕、実名報道されることが、その子どもにプラスに作用することは通常期待できません」と話す。 「親の実名が世に出れば、子どもは被害者でありながら『逮捕された親の子』『問題のある家庭の一員』などというレッテルを貼られかねない。いじめは論外として、教師や友だちから変に気をつかわれることも、本人にとってはしんどいんです。メディアは、番組の視聴率や記事の閲覧数などではなく、当事者家族の意向や、報道被害の可能性を慎重に考える必要がある。その上で実名で報じると判断したなら、少なくともその意義や必要性を家族に説明するべきでしょう」 冒頭に登場した田幸さんによると、イギリスでは虐待被害に遭った子どもの福祉や家庭生活を守るため、重大な死亡事件などでない限り、親の実名をふくめた一切の個人情報に法的拘束力のある報道規制がかけられる。親が社会的に影響力のある人物だったとしても規制は適用され、違反したメディアには刑事罰が科されることもあるという。 阿部前監督の事件は、実名報道によって当事者家族が受ける“二次被害”を浮き彫りにしたともいえる。日本でも虐待事案の報じ方を見直すべき時が来ているのかもしれない。 (AERA編集部・大谷百合絵) ※全文はソースで 引用元:…