境野さんは、イラン戦争が始まった当初から、政府の楽観的な見通しに疑義を呈してきた。4月に出演した報道番組では、「今の状況が続けば(ナフサ不足により)6月には日本は詰む」と発言し、高市首相自らXで「事実誤認」と火消しにまわる出来事もあった。 すでに6月半ばにさしかかっているが、境野さんは現状をどう見ているのか。 「残念ながら、まさに“詰む”状況になったと思っています。一部の人たちは『詰む』という言葉だけを切り取って面白おかしく騒いでいたようですが、私はずっと、需要と供給のバランスが崩れて、一部の産業に重大な影響が出ると言い続けてきました。」 「需給のバランスは崩れ、供給不足の影響はすでにさまざまな業界に広がっている」と境野さん。 「カルビーが包装仕様を変更したり、シンナーや塗料を使う事業者の廃業や倒産が増えたり、納期遅延や出荷遅延が発生したりしています」 さらに、東京商工リサーチが今月上旬に実施したナフサ供給に関するアンケート調査では、『調達量と価格のいずれか、または両方に支障がある』と回答した企業が85.0%(5,326社)に達しています。規模別に見ても、大企業が86.1%、中小企業が85.0%とほぼ差はなく、企業規模を問わず幅広い業種で影響が広がっているのです。こうした状況を見ていると、『どこが詰んでいないのか、逆に聞きたい』というのが正直なところです」…