1: パンナ・コッタ ★ YUc5fvik9 2026-05-14 09:02:22 なぜマクロでは「ある」のに、現場では「ない」のか。からくりは三つあります。 まず、政府が在庫として数えているナフサには、すでに固まった樹脂のペレットが原料換算で合算されています。ところが、現場の塗装屋さんが欲しいのはシンナーで、システムバスのメーカーが欲しいのは接着剤で、医療機器メーカーが欲しいのは滅菌チューブの原料です。一度ペレットに固めてしまった樹脂を、シンナーに戻すことはできません。冷凍した肉を生に戻せないのと同じです。「全体の量」はあっても「必要な形のもの」がない。 それから、日本の石油備蓄の話。250日分以上ありますが、これは法律上、ガソリン・軽油・重油のことです。ナフサは備蓄義務の対象外でした。民間の通常在庫はわずか20日分しかなかった。原油はじゅうぶんにあるのに、資材類は20日で底をつく構造です。 そして、これが一番効いています。政府はガソリン価格を170円台に抑えるため、超過分を1リットルあたり最大48.8円補助しています。手厚い補助です。ナフサにはこの補助がありません。原油価格が高騰している状況下で、精製会社からすれば、ガソリンは作れば作るほど利益が出る、ナフサは作れば作るほど赤字、ということになります。経営判断としては、ガソリンを優先してナフサ生産を絞るのが合理的です(なお、これほど簡単、かつ単純に生産分離はできませんが、簡略化して説明しています)。 実際にそうなっています。国内エチレンプラントの稼働率は4月時点で68%。統計を取りはじめて以来の最低水準です。 続き…