1 : 以下、名... - 2018/04/19 23:41:35.76 JJs4l9+xo 1/1313 四月下旬のことだった。 木曜の放課後、時刻は昼下がり、東校舎三階の隅にある文芸部の部室の真ん中で、瀬尾 青葉はぽつりと呟いた。「これは由々しき事態ですね」 部室の中央に二つ並べた長机を挟んで、俺は頬杖をつきながら瀬尾の様子を眺めている。 深刻ぶった声の調子に、やけに落ち着かない気持ちにさせられる。どうしてだろう。 とはいえ、それはべつに彼女のせいでもないだろう。 どうにか心の中だけでおさまりをつけようと苦心しつつ、俺は相槌を返した。「進退窮まった、といったところではあるな」 まさしく、と言いたげな悲しげな表情で、瀬尾は頷いた。 思いのほか落ち込んだ様子の彼女の姿を、俺は意外な気持ちで見ている。 もっと無関心な奴かと思ったが、部長に任命されたことで責任感でも覚えたのかもしれない。 まあ、任命されたとは言うものの、この文芸部には現状、実質的には部長と副部長のふたりしかいない。 だから消去法だったはずだが。 そして、それがまさしく、いま俺たちに降りかかっている問題だ。 元スレ傘を忘れた金曜日には傘を忘れた金曜日には.…