
1: 匿名 2026/02/14(土) 18:42:53 ID:ni44GPTd9 海外口座は、かつてほど「見えない資産」とは言いにくくなっている。 国税庁が公表した令和6事務年度の租税条約等に基づく情報交換事績によれば、日本の居住者に関する海外金融口座情報は274万5,374件、口座残高は17兆7,000億円にのぼった。 前事務年度を上回る水準で、情報規模は年々拡大している。 数字だけでは実感が湧きにくい。 しかし、そのデータは実際の調査や課税につながっている。 ※本連載は、THE GOLD ONLINE編集部ニュース取材班が担当する。 ■海外口座はどうやって「把握」されるのか 今回で7回目となる金融口座情報(CRS)の自動的情報交換では、日本は101ヵ国・地域から情報を受領した。 一方、日本からは84ヵ国・地域へ32万8,034件、口座残高8兆1,000億円分の情報を提供している。 ◆CRSとは何か CRS(共通報告基準)は、各国の金融機関が「外国居住者」の口座情報を自国の税務当局に報告し、その情報を毎年、自動的に相手国へ送る仕組みだ。 たとえば、日本に住む人がシンガポールの銀行に口座を開けば、その銀行は「この人は日本の居住者だ」と把握し、自国の税務当局へ報告する。 するとその情報が、日本の国税庁へ送られる。 つまり、海外に口座を開設した時点で、原則として、年次報告を通じて日本側に共有される仕組みになっている。 ■海外配当が把握された会社員のケース ここで、実際に情報がどう使われるのかを見てみたい。 ◆どこで問題が見つかったのか 会社員Aは日本在住。 X国に証券口座を持ち、外国株式を保有していた。 配当金も受け取っていたが、日本では確定申告をしていなかった。 この口座情報は、X国からのCRSデータに含まれていた。 CRSで送られてくる情報には、次のような項目がある。 ●口座名義人の氏名・住所 ●口座番号 ●年末残高 ●配当・利子などの年間受取額 つまり、単に「口座がある」という情報だけでなく、「どの程度の資産があり、いくら収益が出ているか」まで把握できるという。 事例では、国税庁は申告内容との突合(つきあわせ)を行い、その結果、「海外配当の申告がない」という不一致が判明したという。 ◆資料がなくても確認できる Aは口座の存在は認めたものの、「詳しい資料が手元にない」と説明した。 国税庁は租税条約に基づき、X国税務当局へ取引明細の提供を要請。 これを「要請に基づく情報交換」という。 実際に送られてきた取引明細から、 ●配当額 ●株式売却益 ●取得価格 が確認され、最終的に正確な所得額が計算された。 ◆実務上のポイント ここで重要なのは次の点だ。 ●口座の存在は自動的に把握される ●収益情報も共有される ●手元に資料がなくても、相手国から取得できる 「海外だから把握されない」という認識は、現状では当てはまりにくくなっている。 ■多国籍企業の利益も共有対象に 情報交換は個人だけの話ではない。 国別報告書(CbCR)の交換では、外国に最終親会社を持つ1,875グループ分を57ヵ国・地域から受領。 一方、日本に最終親会社がある981グループ分を75ヵ国・地域に提供している。 CbCRでは、企業グループ全体の売上高、利益、従業員数、納付税額などが国別に整理される。 これにより、「どこで利益を上げ、どこで税金を払っているか」が各国税務当局に共有される。 ■架空仕入が確認された国際照会事例 法人B社の事例は、情報交換の実務的な威力を示している。 ◆どこに疑問があったのか 法人の事例を紹介したい。 B社はY国法人H社から製品を仕入れたとして、多額の仕入費用を計上していた。 費用が増えれば利益が減り、法人税も軽くなる。 しかし調査の過程で、次のような不自然な点が見つかった。 ●契約書がない ●請求書が示されない ●多額の現金決済だという説明 通常の国際取引であれば、銀行送金記録や契約書が残るわけだが、実務的にみて不自然だったという。 ◆相手国の帳簿で裏付ける 国税庁はY国税務当局に対し、H社の帳簿や契約書の写しを要請した。 送られてきた総勘定元帳を確認すると、そこにB社への製品販売の記録はなかった。 つまり、仕入取引自体が存在していなかった。 結果として、架空仕入が否認され、法人税が是正された。 (以下ソース) 2/13(金) 10:00配信 日本居住者「17兆7,000億円」の海外口座残高情報も把握…税務当局の実務ネットワーク〈CRS〉の実態(THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン)) - Yahoo!ニュース海外口座は、かつてほど「見えない資産」とは言いにくくなっている。国税庁が公表した令和6事務年度の租税条約等に基づく情報交換事績によれば、日本の居住者に関する海外金融口座情報は274万5,374件、口Yahoo!ニュース…