1: 七波羅探題 ★ 9yspOaDM9 2026-02-17 11:04:24 地方のコンビニに行くと、駐車場が驚くほど広いことに気づく。都会のコンビニは駐車場すらない店も多いのに、地方では信じられないくらい広い敷地が確保されている。一見すると無駄に見えるこの広さには、実ははっきりとした理由がある。 全国のコンビニは2023年度末で5万7019店になった。1983(昭和58)年度には6308店だったのが、少しずつ増えて2012(平成24)年度に5万店を超えた(不破雷蔵「トップはセブン-イレブンの2万1591店…コンビニ店舗数の現状をさぐる(2025年9月時点)」)。今は、5万6054店(2025年12月時点)ある。もう店を増やして成長する時代は終わった。 この飽和状態で、地方の広い駐車場は重要な意味を持つようになっている。都会の店が歩いている人の流れを奪い合う場所であるのに対し、地方の店は 「車の動き」 をいかにつかまえるかの勝負になる。 速いスピードで移動している車が、そのままの勢いで安全に敷地へ入り、スムーズに止まるためには、物理的にゆとりのある空間が欠かせない。広い駐車場は、移動する車の勢いを無理なく受け止めて、買い物という活動につなげるための大切な場所だ。こうしたスペースがあるからこそ、ドライバーにとっての停まりやすさが高まり、店に入ろうと思わせる力が上がる。 地域の物流や大型車の休憩、災害時の拠点、将来の配送や充電施設としての活用にもつながる。こうした色々な価値が、地方コンビニに広い駐車場が求められる理由を説明している。 ■駐車場依存 地方でコンビニが広い駐車場を用意する最も基本的な理由は、車なしでは生活が成り立たない地域特性にある。都会なら歩いてくる人や電車・バスを使う人が中心で、駐車場がなくても商売は成り立つ。ただ地方では、車で来られない店は存在していないのと同じ扱いになる。品揃えが良くても、停める場所がなければ素通りされる。 地方の道路沿いの店では、駐車場は付け足しの設備ではなく、道路の延長のような役割も担う。ドライバーの判断は、買い物の必要性より、走っている途中で減速して車線を変え、停車する手間をどれだけ減らせるかに集約される。 もし駐車場が狭ければ、車を入れるときに事故への不安を感じたり、何度もハンドルを切り返したりといった負担を客に強いることになる。広い駐車スペースは、店側が土地を確保することで、客が感じるこうした心の負担をなくすための投資だ。停めにくさは客の再来意欲に直結するため、土地の広さは、客の便利さを支える経営資源ともいえる。 郊外の大通り沿いや新しく開発された地域で店を出す場合、車を10~20台停められる駐車スペースの確保が前提になることが多い。つまり地方店の広い駐車場は、客が店を利用するために必要な 「経営上の前払い」 とも考えられる。十分な広さを確保することで、店は客が車を操作するときのストレスを吸い取り、売上の基盤を維持できるのだ。店の入り口が道路のずっと手前まで伸びているような状態を作ることで、ドライバーが遠くからでも「あそこなら楽に停められる」と確信できる安心感を与えている。 ■ライバル店排除 地方の駐車場が広いふたつめの理由は、他の店との競争に勝つために土地を確保しているからだ。店が増えすぎた今の時代、新しく店を建てられる場所は限られている。特に車がよく通る大きな道路沿いは、コンビニにとって一番大切な場所だ。こうしたよい場所で広い土地を持っておけば、同じ場所にライバルの店が入ってくる隙間をなくすことができる。 道路沿いで車を停めやすい場所は限られており、土地を広く使うことは、そこを通る車の需要を独占する効果も生む。確かに土地を持ち続けるための金はかかるが、近くに別の店ができて売上が減ってしまう怖さを考えれば、十分に価値のある投資だ。広い駐車場は、ただの空きスペースではなく、他の会社が客を奪うために店を出すのを防いで、自分たちの有利な立場を守るための“壁”のような役割を持っている。 広い土地を持っていると、道路を走っている人の目に店が入りやすくなる。周りに高い建物が建つ隙を与えないことで、遠くを走っているドライバーからも店がよく見え、記憶に残りやすくなる。ドライバーが店の看板を見てから 「あそこに寄ろう」 と決めるまでの時間を長く稼げることは、商売において大きな強みだ。その結果、他の店が入り込みにくい環境が作られ、地域のなかで店の有利な立場を守り続けることにつながっている。 ※以下引用先で 2026.2.15 Merkmal…