
1: 匿名 2026/01/26(月) 21:45:31.53 ID:??? TID:gundan 米紙「ニューヨーク・タイムズ」は、日本がレアアースの中国依存から脱却を目指す各国の模範だと指摘する。日本が15年にわたって挑んできた道のりを追う。 世界に先駆けた日本 中国が2025年、自動車から先端電子機器までありとあらゆるものの製造に欠かせないレアアースの輸出規制を相次いで実施すると、世界には警戒感が広まった。こうした状況に既視感(デジャヴ)を覚えたのだ。 中国は現在も、レアアース供給の独占状態をほぼ維持している。日本がその事実を嫌というほど思い知ったのは2010年、尖閣諸島での中国漁船衝突事件をきっかけに両国の関係が悪化し、中国がレアアースの対日輸出を事実上、停止したときだ。 日本政府はそれ以来、中国への依存度を大幅に軽減するべく、ひそかにサプライチェーンの構築に取り組んできた。日中間の緊張がこのところ再燃していることからもわかるように、中国への依存度軽減は政治的リスクを回避するための重要な策なのだ。 米国をはじめとする各国は、中国以外にレアアース調達先を確保したり、国内の供給源を構築したりと躍起になっている。それを実現するうえで参考にできるのは日本の経験だということが、日本の新旧政府高官や企業幹部、業界専門家への取材で見えてくる。 「レアアースを巡る状況が緊迫していることが、米国と欧州でもようやく理解され始めています」と話すのは、経済産業省製造産業局鉱物課の小林直貴だ。「しかし、日本は15年前に痛い思いをしてそのことを学習済みです」 米トランプ大統領は、レアアースを充分に確保できるようになるまで一年ほどかかるという考えを示している。とはいえ、日本を見れば、中国依存からの脱却のがいかに困難であるかは一目瞭然だ。 圧倒的なコスト競争力を誇る中国のレアアース製錬施設と手を切るとなれば、難しさはいっそう増す。専門家によれば、中国依存からの脱却には、政府による持続的な支援と国際的な連携が必要だという。 経済産業省の元高官、寺澤達也は2010年を振り返り、レアアースの供給がストップすれば自動車のサプライチェーンが丸ごと止まってしまう恐れがあると、関係者から釘を刺されたと語った。 2010年9月、日本と中国が領有権を争う尖閣諸島の近海で操業していた中国の底引き網漁船と日本の巡視船ニ隻が衝突。この事件は、外交的ならびに経済的な危機へと発展した。 日本側が中国漁船の船長を逮捕すると、中国側は報復措置として、事前の通告なしにレアアースの輸出禁止措置を実施した。日本の政府関係者のなかには当初、中国側の措置の重みを理解していない者もいた。 2010年に経済産業省の産業政策課長を務めていた寺澤達也は、当時を振り返ってこう語る。同省の自動車産業部門責任者が、中国がレアアースの対日輸出を禁止したことを知ると駆け込んできて、レアアースの供給が突然停止したら自動車産業のサプライチェーン全体がストップする恐れがあると言ってきたのだ、と。 「実を言うと、私はレアアースについて何も知りませんでした」と寺澤は言う。レアアースは自動車のモーターに不可欠な素材で、日本の自動車セクター全体で使用されていることを、同僚に教わったそうだ。 そして、日本もほかの先進工業国と同じく、このきわめて重要な素材の供給管理をほぼ全面的に中国に委ねていた。 当時の寺澤は経済産業省で、次なる一連の経済政策を策定する責任者を務めていた。そこで、当時の価値として10億ドル(約1500億円)をこえる政策パッケージを策定。レアアース供給網に対する日本の弱点克服を目指す内容で、レアアース調達先を多角化できるよう日本企業を実質的に支援する計画も盛り込まれていた。 「当時は、必要以上に資金を要求していると批判されました」と寺澤は言う。「けれども、同じ状況を二度と繰り返すまいと、心に決めていました」 ある意味、タイミングが味方した。日本では、総合商社の双日と、鉱物資源の安全保障を担う政府機関のエネルギー・金属鉱物資源機構JOGMECが、中国以外のレアアース調達先を探していた。 一方、オーストラリアでは採掘企業ライナスが財政難を抱えていた。 >>…