1: 煮卵 ★ +yH8E7JI9 2026-01-22 09:20:15 都心では生ゴミを荒らす厄介者としてのイメージが強いカラスだが、都市鳥研究会の調査では生息数がピーク時(2000年)の約2割にまで落ち込んだことが判明した。要因にはゴミ対策の徹底などがあげられる。 同研究会は「カラスは人間社会の鏡」とも指摘。バブル期の飽食から一転、ゴミの減少と共に姿を消しつつあるのだ。 しかし、種子散布や捕食者としての役割を持つカラスの不在は、ネズミの大量発生など新たな生態系のゆがみを招く恐れもある。今の個体数は人間とカラスが「共存」するための最適解なのか。最新データと専門家の視点からレポートする。 ◼都心部でカラスが激減…ピーク時と比べて84%も減少 全国の鳥類研究者やバードウォッチャーなどが会員として所属する民間の研究グループ「都市鳥研究会」では、1985年から5年に一度、カラスの個体数の調査を行なっている。 調査は都心部で有数のカラスのねぐらとされている明治神宮(渋谷区)、豊島岡墓地(文京区)、国立科学博物館附属自然教育園(港区)の3カ所で行なわれ、昨年12月の調査では、カラスの数はピーク時の2000年と比べ、2割に減ったと同研究会の越川重治氏はいう。 「この3カ所の集団ねぐらは、東京の都心(23区内)にある最大規模のねぐらです。カラスは冬になると集団ねぐらに集まって夜を過ごす習性がありますから、この3カ所のねぐらに集まる数を、東京の都心(23区内)に生息するカラスの数とみなして、その変化に注目してきました」(同研究会・越川重治氏) 同研究会の調査によると、2021年の(2785羽)が過去最低数だった。2025年は前回比202羽増の2987羽だったが、ピーク時の2000年(1万8658羽)と比べると実に84%の減少となる。 「カラスの個体数の減少の決定的な要因は、大きく2つあります。1つはカラスの捕食者であるオオタカの都市進出で、自然教育園の集団ねぐらが2021年に崩壊したのは2017年より自然教育園内でオオタカが繁殖を始めたことが原因と考えて良いのではないかと思う。 もう1つの最大の要因はエサとなる生ゴミの量です。エサとなる生ゴミの量が多ければ多いほど、繁殖率が高まって個体数が増えていきます。1990~2000年代ぐらいまでは生ゴミの量も多かったうえに、まだ何も対策されていませんでした。 カラスネットの設置やゴミの夜間収集によってカラスに生ゴミをあまり食べさせないようにした結果、個体数がどんどん減ってきたわけです。2021年が一番少ないのは、まさしくコロナの影響なんですよね。経済活動がほとんどストップして、飲食店から出る事業系の生ゴミが非常に少なくなったので、一気に減ってしまったんだと思います」(同前) (略) ◼カラスが減ると、増えてくる被害 そんな憎まれ役のカラスだが、個体数がさらに減少した場合、生態系にも影響を及ぼしかねないという。 「カラスは生ゴミだけを食べているわけじゃなくて、いろんな果実も食べます。ドングリやクルミなどはたまに貯食した場所を忘れてしまい、埋めておいたものが次の年に芽を出したりします。特に大きな果実はカラスでないと運べないようなものもあり、特定の植物の種子散布者としての役割もある。 そしてカラスは、生態系の中で高次消費者の捕食者としての役割を持っています。その結果、特定の生物が増えるのを抑制していると考えられています。 『カラスは怖いし、迷惑だからいなくなればいい』と考える人は多いと思いますが、カラスがこれ以上減るとネズミやドバトが増えたりして、結局巡り巡って人間へのしっぺ返しになってしまうことも考えられます。感情論ではなく科学的にカラスを見ていく必要があるのです」 東京都の担当者は「カラスの個体数は社会問題化する年代前の水準に戻っている」と認識しているとし、「再び増えないよう、引き続き生ゴミ対策など気を引き締めて対応する」と述べた。 都心で「カァー」という鳴き声が聞けなくなるのは、どこか寂しい気もするが、人間との共存では今くらいの数量が一番望ましいのか。 取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班 全文は↓ [集英社オンライン] 2026/1/21(水) 7:00…