
1: 名無しのアニゲーさん 2026/01/20(火) 11:46:16.98 ID:xK+u9Kxu0 ──アニメと違って21世紀のゲーム業界では日本の優位性が失われつつあります。 広井王子氏:象徴的なのは、ヒット作が出るとすぐに「2」「3」と続編を量産していった流れですね。なぜそうなったか分かりますか?発想の根底にあったのは、「続編なら、もっと安く作れるはずだ」という考え方なんです。 これは、本来のIPビジネスの考え方とは真逆ですよね。作品が売れたのなら、次はさらに投資して価値を高めていくべきなのに、「もう売れたんだから、次は原価を下げて、効率よく儲けよう」という方向に走ってしまった。 1990年代は、日本のゲーム市場そのものが世界のトップでした。だから、海外市場でどう戦うか、グローバルでどう広げていくか、という視点があまり育たなかった。日本の中で回っている限りは、それで成立してしまっていたんです。 そこが、日本のエンタメ業界が抱えた大きな課題だったんじゃないかと思いますね。『サクラ大戦』シリーズなどの生みの親である広井王子氏のこの発言は、単に「続編を作るかどうか」という話ではなく、「コンテンツ制作における『甘え』の構造が、メディアの性質上どう現れるか」を鋭く指摘したものです。アニメも確かに続編(2期、3期)を作りますが、広井氏がゲーム業界に対して抱いている危機感には、ゲーム特有の「構造的な罠」があります。1. 「システム」という使い回せる資産の有無アニメとゲームの決定的な違いは、制作における「使い回せる部分」の性質にあります。アニメの場合: 続編を作るにしても、脚本、絵コンテ、原画など、膨大な「新規作画」が必要です。たとえ人気シリーズでも、常に新しい物語や映像表現を「ゼロから」作り続ける労働集約的な側面が強く、制作側の緊張感が維持されやすい構造です。ゲームの場合: 一度ヒットすると、その**ゲームシステム(エンジン、UI、操作性)**をそのまま流用して、キャラクターやストーリーだけを入れ替えた続編が作れます。これが「システムへの甘え」を生みます。「前作と同じ遊び心地なら、ファンは買ってくれるだろう」という慢心によるマンネリ化が起きやすいのです。2. 「売上の予測」が立てやすすぎるゲームはアニメに比べて、固定ファンによる「買い切り」の売上予測が非常に立てやすいビジネスです。ゲームの罠: 「前作が100万本売れたから、続編も80万本は固い」という計算が立つと、開発費を抑え、リスクを避け、革新的なアイデアを盛り込むよりも「前作のファンを逃さないための無難な調整」に終始してしまいます。アニメの厳しさ: アニメは放送(配信)されるまで、あるいは円盤やグッズが動くまで、ヒットの保証が極めて低く、常に「新作として勝負」しなければならない環境が長く続いてきました。3. 「衰退」が指すのは「文化的な停滞」広井氏が言う「衰退」とは、売上金額の減少だけではなく、「新しい遊びの体験(イノベーション)が生まれなくなったこと」を指しています。アニメ業界は、常に新しい監督や尖った表現、異ジャンルとの融合を繰り返して世界に広がりました。ゲーム業界は、かつては毎作が「見たこともない遊び」の連続でしたが、ある時期から「有名IPのナンバリングタイトル」が市場の大部分を占めるようになり、新しい挑戦がインディーゲーム界隈に追いやられてしまった時期がありました。まとめ:なぜゲームだけが厳しく言われるのか広井氏は「ゲームは、アニメよりもずっと『楽に(前作の遺産で)』続編が作れてしまう仕組みを持っているから、より自律的な努力が必要だ」と言いたいのだと考えられます。…