1: 少考さん ★ akR/Jx6Z9 2026-01-02 10:35:25 高市総理の巨額補正予算では「物価高」はさらに悪化する…見過ごせない3つの理由 | デイリー新潮 2026年01月02日 このインフレ下になぜデフレ脱却策なのか 2025年12月16日、一般会計の総額が18兆3,034億円にも上る2025年度補正予算が、参議院で可決されて成立した。コロナ禍後の最大規模で、6割を超える11兆6,960億円は赤字国債でまかなわれる。この予算は高市早苗総理の肝いりである総合経済対策の裏づけとなるもので、財政規律が失われるという批判を避けるために、「責任ある積極財政」なる言葉がもちいられている。 周知のとおり、高市総理は安倍晋三元総理が進めた「アベノミクス」を信奉し、その路線を継承しようとしている。つまり、積極的な財政出動や徹底した金融緩和というアベノミクスの流れを汲み、需要を創出してデフレからの脱却をめざし、日本が稼ぐ力を高めるのだという。そうなれば税収も増え、財政も持続可能になるという理屈である。 要は、需要を創り出して賃金を上昇させ、設備投資が続々と行われるという経済の好循環を生み出すために、政府が積極的に支出するのが高市流で、そこに向けて動き出したのだ。 しかし、なぜいまアベノミクスを継承するのか。というのも、アベノミクスがはじまった2012年12月の時点と現在とでは、経済状況がまったく異なる。当時は1990年代からはじまった景気の長期停滞と物価の下落に見舞われていた。このため、デフレからの脱却を旗印に金融緩和や財政出動を行うのは、その是非はともかく、理屈が通らないわけではなかった。 ところが、目下の経済状況はもはやデフレではない。むしろ、アベノミクスがはじまった当時とは正反対といえる。それは物価高にあえぐ国民が一番よく知っているはずで、日本のインフレ率はすでに2025年10月時点で3%に達している。それなのに大型の財政出動をすれば、需要が刺激され、物価はさらに上がってしまう危険性が高い。 また、インフレになれば金融を引き締めるのが経済の定石なのに、高市総理は緩和策にこだわり続けている。するとどうなるか。 現在の物価高はその過半が円安に起因し、円安の大きな原因は、日本と欧米との金利差が大きいことにある。つまり、金利が低い円より金利が高いドルやユーロで運用したほうが儲かるから、円が売られてしまう。緩和策をとるかぎり円安になり、物価高も続くということだ。そのうえ金利はゼロに近いため、銀行などに預けている資産はどんどん目減りする。国民は貧しくなるばかりである。 給料が上がらなかった「実績」があるのに このように、高市政権の経済対策に対しては、考えるほど不安が募る。なかでも心配になる3点について、以下に整理しておきたい。1つは、これまで財政出動と金融緩和をいくら重ねても、私たちの賃金上昇につながらなかったという点である。 (中略) せめて政権内で賛否両論を戦わせてほしいが、総理の経済に関する諮問機関である経済財政諮問会議も日本成長戦略会議も、アベノミクスを肯定するリフレ派(デフレから脱却して適度なインフレを目指すのがリフレ政策)に占拠されてしまった。すなわち、これらの会議では反対意見が出ない仕組みなのである。異なる意見に耳を傾けて自説を常に検証する、という謙虚さを失ったとき、人間は暴走することがある、と指摘しておきたい。 香原斗志(かはら・とし) 音楽評論家・歴史評論家。神奈川県出身。早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業。著書に『カラー版 東京で見つける江戸』『教養としての日本の城』(ともに平凡社新書)。音楽、美術、建築などヨーロッパ文化にも精通し、オペラを中心としたクラシック音楽の評論活動も行っている。関連する著書に『イタリア・オペラを疑え!』(アルテスパブリッシング)など。 デイリー新潮編集部 ※全文はソースで↓…