
1: 匿名 2025/12/13(土) 20:45:38.32 ID:wsTTVtTu0● BE:582792952-PLT(13000) 台湾周辺で近年、海底ケーブルが切断される事件が相次いでいる。インターネットなど私たちの生活に欠かせない通信インフラの危機に、国会でも議論が行われている。 台湾が国際社会へ「民主主義諸国が一丸となって」と呼びかけ 日本近海は海底ケーブルのハブ 海底ケーブルとは、インターネットなどの通信データをやりとりするため海底に設置された光ファイバーの束のことだ。世界中の海底に約500本張り巡らされている。国際通信の99%以上がこうした海底ケーブルを使用している。 アメリカとアジア各国の中間に位置する日本は、海底ケーブルのハブ(中継地点)となっていて世界的に重要な場所だ。 ただ、その海底ケーブルの管理には課題がある。 損壊の約6割が人為的な活動によるものだが 海底ケーブルの業界団体である国際ケーブル保護委員会によると、去年の海底ケーブルの修理件数は204件だった。その原因は、底引き網の使用など漁業活動によるものが4割と最も多い。船舶の錨(いかり)の使用や、海賊など第三者による切断など、人為的な活動によるものでくくると6割ほどを占めている。 また総務省によると、東シ海・南シ海地域にケーブルが多く、損壊事案が集中している。世界的にみても修理の発生頻度が著しく高いという。 こうした中、海底ケーブルが集中している台湾近海で、船によってケーブルが切断される事件が相次いでいる。 台湾周辺で相次ぐ切断事件 米国インド太平洋軍の季刊誌によると、台湾には14本の国際海底ケーブルがある。今年1月、台湾南部の海域で香港の企業が運行する船舶が、追跡システムを停止したうえで錨をケーブルに引っ掛け、台湾とアジア、アメリカを結ぶ重要な回線を切断する事件が発生した。 2月には、中国人乗組員を乗せた船が台湾と離島を結ぶケーブルを切断する事件も発生した。船長は6月、地方裁判所にあたる台南地方法院で懲役3年の判決を言い渡された。また、この船は中国の「影の船団」の一部とみなされており、所有者を隠すため頻繁に船名や船籍を変更していたという。 こうした事件を受けて、台湾は海底ケーブル損壊の罰則強化に乗り出している。 罰則強化へ 台湾メディアによると、台湾の内閣に相当する行政院は9月、海底ケーブル関連法の改正案を決定した。この改正案で、故意に海底ケーブルを損壊した場合、1年以上7年以下の懲役に加え、約4900万円以下の罰金を併科することを可能にした。 さらに、犯罪に使用した船舶や機械設備は、所有者を問わずに没収処分する規定を追加した。船舶の位置や動きを知らせる船舶識別装置を正常に作動させ、正確な情報の公開を義務付ける内容なども加えられた。 そして、国際社会への呼びかけも行っている。 台湾の行政院が開設したメディアによると、10月28日に開催された「台湾欧州海底ケーブル安全協力フォーラム」で、台湾の外交トップの林佳竜部長は「国際海底ケーブルのリスクマネジメント・イニシアチブ」を提起し、「民主主義諸国が一丸となって重要インフラの安全を守るべき」と呼び掛けたという。…