1: 蚤の市 ★ ocgYcdyT9 2025-12-02 07:29:09 「飲み物も高い時代になった」 そう語るのは、店先に自動販売機を設置して半世紀になる都内の精米店主の男性(69)だ。缶ジュースが100円だった時代を知るだけに、最近の急ピッチの値上がりに驚きを隠せない。 連載「インフレの現場から」 物価も賃金も上がらなかった日本が、本格的なインフレ経済に移行しつつある。0.0.いま何が起きているのかを探る連載の1回目です。 飲料メーカー各社は10月、ペットボトル飲料の主要銘柄の希望小売価格を税別180円から200円に引き上げた。例えば、コカ・コーラ(500ミリリットル)は2022年9月以前は140円だったが、22年10月に160円、24年10月に180円と、短期間に次々と値上げに踏み切ってきた。原材料費や容器、物流などのコスト高が続いているためだ。 精米店主の店で扱うコメも価格が高騰し、ブランド米は5キロで6千円になった。1カ月で食べるとすると1日200円。「コメもペットボトル飲料1本も200円する時代になった、ということでしょう」 特に、ペットボトル飲料は大手飲料メーカー幹部が「200円の壁」と呼ぶように、消費者にとって200円の心理的な抵抗は大きい。実際、11月に記者が都内を中心に自販機を60カ所近く確認したが、対象商品が200円に達した自販機はなかった。前述の幹部は「消費者の反応をみてちゅうちょしているのかもしれない」と話す。 今後、売れ行きへの影響を見極めながら、数カ月かけて価格が切り替わっていく、との見方がある。 物価高は「43カ月連続」、バブル期並みの水準に 22年のウクライナ危機による世界的な資源価格の高騰という外部要因で始まった日本の物価上昇は、もはや一過性のものではなくなっている。 価格変動が大きい生鮮食品を除いた消費者物価指数は、今年10月まで43カ月連続で前年同月比2%以上の伸びが続く。日本がバブル経済に沸いた1989年4月〜1992年12月の45カ月連続に迫る水準だ。 なかでも値上げ幅が大きいのが食料品だ。背景には、かつてのように値上げをためらわなくなった企業の姿勢の変化がある。 コロナ禍前の19年1月と比…(以下有料版で,残り992文字) 朝日新聞 2025年12月2日 6時00分…