1: 名無しのがるび 2025/11/28(金) 15:25:42.93 ID:t59ggBQb0 BE:422186189-PLT(12015) 単なる財務の問題以上に、今回の危機はテクノロジー業界における「イノベーションのジレンマ」と「中国製造業の成熟」を象徴している。 2014年:パンドラの箱が開いた日 全ての発端は、2014年のCherry MXスイッチの特許期限切れにある。これ以降、Kailh、Gateron、Outemuといった中国メーカーが、いわゆる「MX互換スイッチ(クローン)」の製造を開始した。当初、これらは単なる「安かろう悪かろう」のコピー品に過ぎなかった。しかし、ここ数年で状況は劇的に変化した。 クローンから「プレミアム」への逆転 中国メーカーは、単なる模倣に留まらず、独自の改良を猛烈なスピードで進めた。 - ファクトリールブ(潤滑)の標準化: Cherryスイッチ特有の「擦れ感」を解消するため、中国勢は製造段階での潤滑を徹底し、滑らかな打鍵感を実現した。 - 素材の革新: POMやポリカーボネートなど、多様な素材を組み合わせ、打鍵音や感触をカスタマイズする文化を創出した。 - 技術的敗北(ホールエフェクト): 近年、ゲーミングキーボードのトレンドである「ラピッドトリガー(磁気ホールエフェクトスイッチ)」の分野において、CherryはWootingやRazer、そしてそれらにスイッチを供給するGateronなどの中国勢に完全に出遅れた。 かつて「Cherry MX搭載」は高品質の証であったが、現在の愛好家(エンスージアスト)の間では「Cherryは古くてカサカサする」という評価すら珍しくない。イノベーションを怠り、ブランドの遺産(Legacy)に胡座をかいていたツケが、今まさに回ってきたと言える。…