1 名前:七波羅探題 ★:2025/02/28(金) 18:47:40.90 ID:s1y5m1L39.net 東洋経済2025/02/28 5:30 「CoCo壱離れ」が進んでいる。カレーチェーンとして国内で最も多い店舗数を誇るカレーハウスCoCo壱番屋(愛称ココイチ)。そんな同店だが、実は2024年9月から前年に比べて客足が落ち続けている。 運営会社の壱番屋の2025年2月期第3四半期決算によれば、客数(9-11月)は前年同期比で4.9%の減少。第1四半期が3.1%の増加、第2四半期が1.5%の増加だったのに対し、9月から減少が始まっているのだ(月次の最新発表は1月までだが、5ヶ月連続で前年割れ)。 いったい、なぜCoCo壱は失速し始めたのか? そしてそれはCoCo壱番屋にとってはどのような意味を持つのか。カレー業界の現状も踏まえつつ、レポートする。 ■客足減は値上げの影響が大きい? 同社は、今回の客足の減少に伴う利益減の理由について「配達代行やテイクアウトの注文数が減少」したことを挙げている。 一方、第2四半期までは好調だった業績が突如として第3四半期の9月から停滞したのには、2024年8月からの一部商品の値上げが影響していると見ることができる。 この値上げによって、同社のメニューの中でもっともシンプルなポークカレー(ライス300g)は、東京都・神奈川県・大阪府で591円から646円と55円の値上げ。その他の地域では570円から646円と76円の値上げになっている。 かなり攻めた値上げ幅である。ちなみにこの8月の価格改定に伴って、これまでは地域別に料金が異なっていた価格が全国一律になった。簡単に言えば、すべての店が「大都市価格」に合わせられた形だ。 ■トッピングもどんどん値上がりしている また、カレー以外のトッピングも、50種類のうち45種類が平均13.5%の値上げとなり、トッピングとカレーを合わせるとさらに値段は高くなる。 2024年9月からの第3四半期の客足が顕著に減ったことを見ると、この8月の価格改定によってCoCo壱番屋へと足が向かなくなった人が増えたことが予想できる。 これは壱番屋が発表したことではないのであくまで筆者の推測にはなるが、大都市に比べて賃金等が安い傾向にある地方部においては、その価格上昇がより顕著に客足に反映したと見ていいだろう。 CoCo壱番屋は地方・郊外にも満遍なく出店をしているため、地方部での客足減少は同社全体に大きな影響を及ぼすものと思われる。 ■値上げをしても使われる店だったCoCo壱番屋 そもそも、CoCo壱番屋は2019年あたりから断続的に値上げを行っており、その際には大きな客離れは見られなかった。むしろ「値上げをしても客足が減らず、利益もしっかり出す」優等生のような店として見られていた節がある。 CoCo壱番屋は2024年2月期決算において前期比30.5%増の約47億円の営業利益を上げており、値上げの影響を比較的感じさせない店だった。簡単にいえば「値上げされても行きたい店」として消費者からイメージされているということだ。 単純な話であるが、企業としては最終的に「利益」がどれほど出ているかでその事業の成否は決まる。客足が落ちたとしても値上げを行い客単価が上がっていれば、今まで以上の利益を出すことは可能だ。 CoCo壱番屋がこれまで成し遂げていたように「値上げしても行きたい店」のポジションを取っていれば、客足が落ちようが値上げしようが特に問題はないのだ(しかもCoCo壱の場合、2025年2月期の第3四半期以前は客足も伸びていた)。 しかし、それが今回の値上げによって崩れてしまった(と見ることができる)。企業調査の分析広報研究所・小島一郎チーフアナリストは日経ビジネスの取材に対して「ココイチは外食業界の中でも先んじて値上げを実施してきたが、消費者側が上昇する価格に追いつくことができなくなっているのではないか」と述べている(ココイチ、カツカレー1000円で遠のく客足 限界近づく外食の値上げ)。ある意味、値上げが限界値に近づいたということか。 ■CoCo壱番屋の値上げは悪手だったのか? では、これをもって「CoCo壱番屋の値上げ戦略は失敗だった」と断じることはできるだろうか。 私は、そう言うにはまだ早いと思っている。現状では2025年2月期の第3四半期のみ突出して客足の伸びが悪く、一時的な影響である可能性も否定できない。ヒキのある魅力的な新メニューが登場すれば、また店を訪れる人もいるだろう。 加えて、より大きな視点で見ると、CoCo壱番屋の近年の動きは過熱するカレー業界の中でポジションを再定義するポジティブな動きだと思うからだ。 ※以下出典先で 引用元:…