843: 怪しいバイト1 投稿日:2009/07/13(月) 23:13:28 ID:fTrjVEJX0 俺が今までで唯一体験した話を。 3月の春休み中のことなんだが、友達が怪しいバイトの依頼を受けてきた。 バイトの内容というのがかなり妙な内容で、関西にある某政令指定都市で 空き家になっている家の片付けをやって欲しいというもので、2泊3日で 交通費以外に1人3万円も出すという。 目的の家は電気も水道もガスも通っており、2人分の布団もあるから 宿泊にも何の問題も無いとか。 これだけでもかなり怪しいのだが、友人がバイトを受けた状況というのが 「パチンコにいったら常連のおっさんから頼まれた」という更に怪しい内容だった。 友達は美味しいバイトだとノリノリで俺を誘ってきたのだが、どう考えても 怪しすぎる。当初断ろうと思っていたのだが、実質2日で1人3万円はおいし過ぎる うえに、丁度PCのグラボとHDを新調したかったので受ける事にした。 当日、新幹線のチケットや片付けの手順や現地までの道のりのメモを おっさんから貰い、俺達は某政令指定都市に出発した。 現地に着くと家はかなり広かった、敷地は300坪近くあっただろうか。 しかし庭は枯れ草で埋め尽くされ、池は濁っていて生き物の気配すらない。 明らかに10年以上は人が住んでいない、外見は立派だが廃墟のような 雰囲気の家だった。 その日はまず2階から片付ける事にして夜の8時頃までゴミの分別や 家具を1階に下ろす作業をし、力仕事が多く大変ではあったが、特に何事もな く終った。 近場のファミレスで飯を食い、家に戻ってくると何かがおかしい。 上手く説明できないのだが、玄関を入った瞬間に全身の毛が総毛立つとでも 言えば良いのか、なんともいえない悪寒に襲われた。 原因は全く解らない。 友人も同じだったらしく、隣を見ると気持ち青い顔をしているよに見える。 しかし特に何かがあるわけでは無く、お互いその不安を全く口に出せず、 そのまま風呂に入って寝る事にした…